第506号 朝霞公務員宿舎

2011年9月17日 (土) ─

 一時凍結されていた埼玉県朝霞市の公務員宿舎事業が9月1日より再開されました。ニュースでも連日取り上げられているので、事務所にも問い合わせをたくさん頂いております。

◆事業再開の経緯
 政権交代前の平成20年5月、朝霞市から公務員宿舎と公園整備一体化の利用計画が提出されました。しかし、政権交代後の平成21年11月、事業仕分けで「見直し」という判断が下され、一旦事業を凍結することとなります。その約1年後の平成22年12月8日には仕分け結果を踏まえて有識者らからヒアリングを行い、議論をした「国有財産行政におけるPRE(パブリック・リアル・エステート)戦略」という、「公務員宿舎をどうすべきか」の基準が発表され、それに基づき当時の財務省政務三役(野田佳彦大臣・桜井充副大臣・吉田泉政務官)が事業再開を決定しました。 

 財務省理財局の説明をまとめると次のようになります。

 事業仕分けの結果はあくまでも「見直し」で、「廃止」と結論づけたメンバーはゼロでした。そしてその結論には「公務員宿舎の在り方については、速やかに関係省庁間において検討を行い、宿舎の建替えについては、その検討を踏まえ実施することとし、それまでの間、継続案件や東京周辺以外の緊急建替えを除き凍結することとし、継続案件についても、朝霞等凍結可能なものについては凍結する」、要約すると「まずは宿舎の在るべき基準を定める。それが定まるまでは可能な限り凍結」というコメントがつけられました。この結果に基づき、・1つの省庁が専有するのではない「合同宿舎」になっているか・幹部向けの豪華で立派なものではなく、若手向け等のコンパクトなものであるか・通勤時間は適切であるか、等「宿舎の在るべき形」、即ち「PRE戦略」を有識者に検討して貰い、また、それとは別に一般、有識者、実務者から広くヒアリングをして「新成長戦略における国有財産の有効活用」を策定し、これらを踏まえて財務省が決定をしたということです。 

 概要は大林組とのPFI事業で、契約金額は105億円。米軍基地跡地を15%利用し、残りは公園にして児童館や休日・夜間診療所、保育園などの市の関連施設を盛り込んで、街づくりに貢献できる物にする計画です。

◆世論と財務省の試算

 よく聞かれるのは「105億円を復興財源に充てるべき」という意見ですが、財務省としては昨年末に判断してここまで来たのだから予定通り進めた、という考えなのだと思います。

 PRE戦略は、日本全体の公務員宿舎を21.8万戸から18.1万戸程度と5年間で15%削減し、点在する宿舎を1つにまとめることでコスト削減を目指しています。財務省試算では、朝霞宿舎等を建設し、不要になる宿舎の不動産を売却すれば利益が費用を上回る見込みであり、事業を推進した方が国庫の為になる、というのが財務省の意見です。この考えが今回の事業再開の大きな根拠となっています。

 しかし、肝心の売却益をいくらと見込んでいるのかについては具体的な数字が一切示されていません。私は数字の提示を求めましたが、「調査中」との回答が返ってきたのみです。今回の戸数削減によってどれだけのコストが縮減されるのか与党議員として厳密にチェックしてゆかなくてはなりません。(了)

 

スタッフ日記「『人間塾』での夏休み」
 こんにちは!奈良事務所での活動を終え、現在国会事務所で活動中のインターン生です。

 私は先日、映画「コクリコ坂から」を観ました。舞台は、東京オリンピックを控えた昭和の日本。2人の高校生の青春を中心に描かれた作品です。思うにこの時代は、良い意味で日本が最もエネルギーに充ち溢れていた時代ではないでしょうか。作中の高校生や周囲の大人たちからは、あらゆることを自分たちの手でより良くしたいという、底知れない熱意が伝わってきました。立場や年齢に拘わらず、人と人が逃げることなく真正面から向き合う姿が非常に印象的でした。

 私が馬淵事務所での活動を通して学んだことも、やはり「人」と「人」とのつながりの大切さです。奈良事務所では、スタッフの方や秘書の方の間で、地元の方々の思いや様子についてミーティングが綿密に行われ、事務所全体がまるで大きな家族であるかのような非常に温かい雰囲気が漂っています。国会事務所で恒例の鍋も、仕事中にはできないような話をすることができる大切なコミュニケーションの場となっていますし、言葉遣いや礼儀に関して厳しく指導を受けるのも、何より人と接するにあたってそれらが最も重要なことだからだと思います。「馬淵事務所は人間塾なんだよ。」

 事務所の方の言葉の意味がようやくわかった気がします。今はメールやネットで簡単に人と繋がることができる時代です。しかし、だからこそ私は、どんな時も直接真剣に人と向き合って自分の気持ちを伝え、相手の気持ちも大切にできる人間でありたい。そんな大きな目標ができた夏休みでした。 (ふじこ)

第506号 朝霞公務員宿舎