第868号 年始の政局と大阪12区補選

2019年1月12日 (土) ─

 統一地方選、そして衆院選とのダブル選挙もささやかれる参院選と、「選挙イヤー」となる今年、年明け早々に政党や会派の再編に向けての動きが加速しています。

◆急ピッチで進む再編
 8日には、野党の無所属議員で構成され、岡田克也代議士が代表を務める「無所属の会」の議員の一部が立憲民主党の会派に参加することを表明しました。すでに合流を決めている無所属議員を含めると、9名が立憲民主党会派に加わることになり、野党第1党である立憲民主党会派は、衆院で67名と一段と大きな勢力となります。

 立憲会派に合流する無所属の会の方、あるいは敢然と無所属を貫かれる方、そして国民民主党など他の野党の皆さんも、自らの身の置き場について、今が思案のしどころなのだろうと思われます。このような動きは、いずれにしても、国民不在にしか見えないのは致し方ないところでありますが、それでも、野党は、どうにかしてまとまろうと努力するしかない、と考えています。

◆大阪12区補選
 こうした中、6日に、樽床伸二代議士が、昨年末の北川知克代議士のご逝去に伴う4月21日投開票の大阪12区補欠選挙に出馬の表明をされました。
亡くなられた北川知克代議士と私は初当選同期でもあり、環境委員会などでもご一緒させていただいておりました。直近のご病状などは全く存じ上げず、年末の訃報には大変驚きました。謹んで、ご冥福を心からお祈りいたします。

 そして、樽床代議士の補選出馬はすなわち比例単独での議席を持つ代議士の議員辞職を意味します。樽床代議士が補選前のしかるべき時に議員辞職されると、一昨年の衆院選における比例代表名簿の次点として記載されている私が、はからずも繰り上げ当選となる見通しです。

◆ただ天命に従うのみ
 無所属での活動も1年3か月にならんとする中で、昨年4月には浪人から成る政治団体「一丸の会」を立ち上げ、野党のみならず、政界再編を目指し、一方でひたすら地元を歩いてきた私の立場からは、今回の動きはまさに「青天の霹靂」です。本当に、政治の世界は何が起きるかわからない世界だと痛感するとともに、今は、虚心坦懐に、仮に比例復活繰り上げ当選ということになったとしても、それは有権者の判断の結果であり、私はただ従うのみだと思っています。

 今は、まだ繰り上げ当選も仮定の段階であり、政党に所属するかあるいは無所属に留まるかも含め、今後は全く白紙の状態です。現時点で何も具体的なことは思い浮かびませんが、少なくとも、これも天命であり、選挙イヤーのこの年の初めにこのようなお導きを頂いたことを厳粛に受け止め、皆さんの声に真摯に耳を傾けながら、野党をまとめ上げるため一丸となって進む政治勢力の先頭に立ち、重責を果たして参りたいと考えています。

 本年は、心静かに、家族とともに新年を迎えました。引き続き、心静かに、この国のために自らの身の処し方と行動を考えて、勇往邁進して参ります。(了)

 

森ちゃん日記「受け入れる社会へ」

 馬淵澄夫が変わらずの姿勢で歩んできたこの一年二ヶ月。今日までこうして政治活動を続けることが叶うのも、地元をはじめ全国のまぶち会の皆様から変わらずにご支援を頂き、大きな力でお支え頂いているからだと強く実感致します。そして、今新たな第二章が始まろうとしています。

 平成という時代が、景気の終わりと共に始まり、私達ゆとり世代は社会構造が大きく変わる仕組みの中で人生を歩んできました。私達は景気の良さを体感しないまま、だからこそ多くを求めないその感性を、時として“ゆとり世代”と呼ばれることもあります。しかし、平成の終わりが近づいても実感なき景気回復が続き、地方における格差、勝る者とそうでない者の格差は広がりを増すばかりです。昨年は、働き方の問題やパワハラなどの報道が目立ちました。日大アメフト問題にも象徴されるような、強い者や大きな組織の前では伝統という名のもとに当たり前とされてきた昭和、平成という時代から、これからの時代を担う価値観とは、一人一人に居場所と出番がある社会であると信じています。人口減少社会であるからこそ、違う意見や考えに対して受け入れる寛容さが大切だと感じます。

 奈良が守り続けてきた伝統と歴史の中にある、共に生きる心を次代に引き継ぐその過程に立っていることを自覚し、皆さまと共に歩んでいきたいと考えます。

第868号 年始の政局と大阪12区補選