第787号 議連で新ビジネスを考える

2017年5月6日 (土) ─

 世界で新しいビジネスの1つの潮流となりつつあるシェアリングエコノミー(共有型経済)の政策検討を目的とした議連、民進党「シェアリングエコノミー研究会」を立ち上げました。

◆シェアリングエコノミーとは
 耳慣れない方も多いかもしれませんが、「シェアリングエコノミー」(シェアエコ)とは、個人の使われていない遊休資産のシェア(共有)を通じた、新しいサービスの形態です。

 この「遊休資産」には、物だけではなく、「スキル」や「時間」なども含まれます。

 昔から、フリーマーケットやバザーなど、使わなくなった物のシェア(共有)は行われてきましたが、インターネットの発達により、物にとどまらず、「時間」や「スキル」を共有し、ビジネスにすることも、可能になってきています。

 代表例として、自家用車を使った配車サービス「ウーバー」や、民家をホテルのように使う「民泊」仲介の「エアビーアンドビー」が挙げられます。「ウーバー」は車を持たないタクシー会社、「エアビー」は、建物を持たないホテルのようなものです。

 推計では、世界の市場規模は円換算で、2013年には約1.7兆円、2025年には約37兆円へと急拡大するとされています。 日本での経済効果は長期的に見て10兆円台に上るとの試算もあり、健全に発展させていけば、大きな成長が期待されます。

◆既存規制への問題提起?
 一方、既存ヒジネスに関する制度・規制との軋轢も世界で生じています。

 従来日本では、多くの分野で、許認可によって行政が事業者を監視・監督する仕組みが取られてきました。

 しかし、シェアエコでは、一般の人が空いている時間や物を用いてサービスを提供するため、許認可手続き等を行うことが難しい側面があります。

 このような実態とルールがかけ離れた状態は、ビジネスが「ヤミ」で横行し、消費者に不利益を生じさせる結果にも繋がりかねません。

◆今、なぜ議連か
 ルールは社会の状況に応じ、見直されるべきものです。今回の議連も、ビジネスの実態を踏まえた、「ルールの高度化」の検討を目的の1つとしています。

 国交大臣としての経験上、行政の許認可や監督が、消費者の安全や公正な市場の確保に重要な役割を果たしていることは承知しています。

 しかし、数十年前に作られた規制の中には、現在では不合理なルールも多々あります。そのような中で、実態を踏まえ、規制の「緩和」か「維持」か、という安易な二項対立を超えた、「ルールの高度化」という視点は不可欠です。

 また、既存の規制について、一体何を守ろうとしているのか、その運用は適切であるのか、等の精査も重要であり、こうした観点から検討を行うために、今回議連を立ち上げました。

 今現在行われているビジネスで生計を立てる方もいらっしゃる中、シェアエコに関しては、賛成・反対含め、様々な意見が寄せられています。

 一方、少子高齢社会の中で新たなヒジネス環境の整備を検討する作業は、将来を見すえ、国として行わなければならないものです。

 まずは実態を正確に把握し、関係者の意見も丁寧に聞きながら、その上で、消費者の利益の保護等を踏まえ、「ルール高度化」の研究をしていきたいと思います。(了)

 

スタッフ日記「春を感じる」
 春はあけぼの。やうやう白くなりゆく、山際少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。

 清少納言の枕草子です。春は夜明けが一番。空がほの白んで、山のバックが少しずつ明るくなっていく様子や、そこに淡い紫色の雲がすうっとかかっている感じがいいよね、と言っています。

 冬の朝は暗く、早起きはつらいですが、だんだん夜が明けるのが早くなってくると、早起きが苦痛でなくなってきます。

 先日、少し早起きをした時に見た夜明けの空は、夜空の青と太陽の光が徐々に溶け合い、微妙に紫がかっていて、とても美しく、ふとこの一節を思い出しました。学生時代は情景を想像することもなく、ただただ必死に暗記をしていましたが、不思議と覚えているものですね。

 春は、はじまりの季節です。学校や職場などで新しい生活をスタートされた方もたくさんいらっしゃると思います。慣れない環境では心が躍ることもあるでしょうし、不安を感じることもあるかもしれません。

 清少納言は、明け方・夜・夕暮れ・早朝、と春・夏・秋・冬それぞれのよいところもあげています。

 毎日を時間に追われていると、なかなか四季を感じられませんが、はじまりの春を機に、四季の移ろいを感じられる心の余裕を持ちたいなと思いました。(まあちゃん)

第787号 議連で新ビジネスを考える