第467号 武器輸出三原則

2010年12月4日 (土) ─

 武器輸出三原則の見直しに関する議論が大詰めを迎えています。民主党の外交・安全保障調査会は先月29日の会合で、政府が今月10日の閣議決定を目指す新たな「防衛計画の大綱」に関する提言案をまとめました。提言案では我が国が「国際的な共同開発・生産に参加することにより、同盟国や友好国との間で武器の厳格管理及び国際的な安全保障体制を強化していくことを提唱したい」としています。「国際的な共同開発・生産に参加」することは、武器輸出三原則との関係で一部の例外を除き認められてきませんでした。原則としてすべての武器や関連技術の輸出を禁止した武器輸出三原則を見直すことについては、賛否両論ありますが、これまで国際協力活動に必要な重機などの海外移転や巡視艇などの輸出が困難になっていることもあり、見直しの議論が生起しました。報道によると政府は大綱の閣議決定に合わせ、戦闘機などの国際共同開発を可能にする緩和案を公表する方向で最終調整するとされています。

◆三原則の経緯
 武器輸出三原則は武器の輸出によって国際紛争を助長することを回避するため、40年以上にわたって、武器輸出に際して経済産業大臣の許可に関する運用の基準として用いられてきました。日本では戦後、武器の製造は禁止されていましたが、1952年に許可制による製造が可能となり、朝鮮戦争との絡みで駐留軍向けの武器が製造されるようになりました。輸出については法律などで通産大臣の承認が必要となっていましたが、1967年、当時の佐藤総理大臣が衆議院決算委員会において共産圏向け、国連決議により武器等の輸出が禁止されている国向け、そして国際紛争当事国又はその恐れのある国向けの場合に武器の輸出を認めないことを表明しました。さらに、1976年、当時の三木総理は政府統一見解で、佐藤総理が示した3原則以外の地域についても武器の輸出を慎むことを表明し、武器輸出は原則として全面禁止されました。ただし、例外があります。例えば、弾道ミサイル防衛システムに関する日米共同技術研究や日米物品役務相互提供協定(ACSA)に基づき提供する物品などです。これらについては内閣官房長官談話及び関係省庁了解により、その都度例外扱いとされてきました。

◆防衛力の維持とコストダウン
 武器輸出をめぐり、最近では戦闘機などは多国間の国際共同研究開発が行われ、これに参加しなければ最新の技術から取り残される懸念が指摘されています。また、防衛関連企業にとり国内の需要のみでは量産効果が発揮されずコスト高にならざるを得ないことや、需要減が防衛産業の基盤を揺るがし、その存続自体を危うくさせ、わが国の防衛力そのものの維持に支障をきたす危惧もあります。このため新しい武器輸出管理原則の確立が叫ばれていたのです。民主党ではこのような状況を打開する必要から今回の提言に至りました。平和国家としての日本の姿勢を堅持しつつ、防衛力の基盤を維持するための判断が求められます。(了)

 

スタッフ日記「心身一致」
 大臣の一日の様子をビデオに撮ろうと、スタッフがカメラ片手に密着取材を行いました。後日、編集したビデオでは、冒頭から青いTシャツを着た代議士が「うーっ! うーっ!」と、真っ赤な顔でベンチプレスを上げているシーンから始まります。そうです、ボディビルに励む姿です。代議士はどんなに忙しいスケジュールの中でも、毎日のトレーニングを欠かしません。「こんなに過密スケジュールなのにトレーニングまでしてるの?」と驚きの声も頂きますが、代議士にとっては忙しいからこそトレーニングを怠ってはいけないという心境なのだろうと思います。

 「健全なる精神は健全なる体に宿る」と良く言いますが、ボディビルの世界はまさしく心身一致、精神鍛錬の世界です。肉体に不変というものはないが、精神はどこまでも鍛えることが出来、トレーニングを通して得られる集中力と精神力というのは一生不変のもの。それがボディビルの真髄なのだそうです。

 日々のトレーニングを怠らない事で、代議士自身が誰よりも元気で、前向きに意欲的にスタッフ全員を引っ張ってくれている事を実感します。何しろ、日本ボディビル界から初の大臣誕生で、業界発展のためにも頑張ってくれと、おのずと期待も高まります。 ただ、歯や歯茎を傷めない為に、口にマウスピースをつけ力いっぱい食いしばり、強張った顔の表情は、やはり鬼の形相にしか見えません。

 こわーい!(チョロ)

第467号 武器輸出三原則