「女性は機械」の波紋

2007年1月31日 (水) ─

 柳沢厚労大臣の「女性は子ども生む機械」発言の波紋は、相当な広がりを見せている。野党3党首は、昨日官邸に安倍総理を訪ね「申し入れ」書を手交しに行った。

 安倍総理は、執務室におられたそうだが「多忙」を理由に面会を断り塩崎官房長官が代わりに受け取られた。「申し入れ」は次の文面。

「柳沢厚生労働大臣の女性は子どもを生む機械であるとの発言は、女性の人権を否定した女性蔑視の発言であり、閣僚、政治家はおろか人間として許されない暴言であり、到底容認できない。われわれ三党は、予算審議に入る前に、安倍総理が任命責任を明確にするとともに、柳沢大臣が辞任するよう要求する。」

とある。

 本日、午後3時20分より予算委員会で平成19年度の予算の趣旨説明が行われる。この時間前までに、政府がなんらかの判断を示すことを求めたものである。

 安倍総理は罷免要求は退ける発言を繰り返しているが、世論の高まりは相当なものであると感じる。

 少子化担当の高市大臣も、柳沢発言に対しては苦言を呈しているようである。

 報道によると、

『「(発言の)脈絡や正確な文言を確認していなかったので聞いた」と述べ、「率直に言うと、機械や装置という言葉は不適切だと思う」と不快感を示した。続けて「私自身、過去に病気をして、子供を授かりにくい、というより授かれない。私は機械なら不良品かな、ということになる。同じ事情を抱える人、健康でも授かれない人もいる。女性が頑張っても少子化はなくならない」。プライベートな事情を交えながら苦言を呈し、「不適切」と繰り返した。』

とある。

 与党内の若手からも、「これでは選挙に向けて闘えない」との声が聞こえる。不適切発言で最近、政治家の責任が問われなくなりつつあるが、政治家の言葉は重い。

 どのように、安倍政権が判断するか?、岐路だ。

「女性は機械」の波紋