第1044号 国葬ホントは100億円超?
政府は、9月27日の安倍元総理国葬の費用として2.5億円を閣議決定しましたが、総額はとてもそんな額では収まりません。
◆国葬、何が問題か?
そもそも費用以前の問題として、全額血税が使われる国葬が、基準も無しに岸田総理の独断で決まってしまったことがおかしかったのです。
岸田総理は、在任期間の長さや経済再生の実績、国際社会からの高い評価などを理由に挙げています。
しかし例えば、当時戦後最長の在任期間で、沖縄返還を実現し、ノーベル平和賞を受賞した佐藤栄作元総理は、岸田総理の説明基準なら国葬に値しそうですが、実際は内閣と自民党に加え、国民有志が主催した「国民葬」の形が採られました。
吉田茂元総理の国葬を巡って新憲法下で認められていない国葬儀を行ったことに対する批判がその後、国会でも噴出したための措置と言われています。
つまり当時でも基準のない国葬については慎重な対応をしていたのでした。
佐藤元総理と安倍元総理の業績を比較してどちらが上かと単純に比較することは難しく、人によって意見は割れるでしょう。だからこそなぜ安倍元総理が国葬なのかを合理的に説明するのは不可能なのです。
国全体として弔意を表す以上、国葬には明確な基準が必要であり、それが無い現状で強引に決行するのは、やはりおかしいと言わざるを得ません。
◆2.5億は式典だけの費用
国葬は全額税金で行われます。政府が閣議決定した2.5億円とは会場設営など式典にかかる費用であって、警備や海外の要人の接遇を含めた全体費用がどこまで膨らむのかは事後明らかにされるということで現状説明されていません。
国葬は海外からの要人も含めて6000人の参列が見込まれます。手薄な警備が原因となった安倍元総理銃撃事件のようなことを繰り返すことは許されず、周辺は相当の厳戒態勢が敷かれ、多数の警備員が配置されるものと思われます。
例えば昭和天皇の大喪の礼の際の警備費は24億円でした。当時に比べ物価は上がっており、一説には警備費だけで30億円以上はかかるのではないか、その他諸々の費用を合わせれば、総費用は100億円を超えるのではないかとの推計もあります。
◆血税の使い道は国会審議で
いずれにせよ国葬である限りは、関連費用は全て血税です。
簡単に100億円と言いますが、今は物価高対策、コロナ医療対策と、1円でも多く国民生活の底上げに予算を使わなければならない時です。
岸田総理は9月上旬の委員会で国葬について「説明」する意向を示していますが、あらかじめ国会で適切な国葬の予算支出について「議論」するつもりは無いようです。
岸田総理の一存で何の基準も無いまま国葬を勝手に決め、いくら予算がかかるかは終わってから示すというのでは、とても納得は出来ません。
予算の使い道の適正さをチェックするのは国会であり、100億円を超えるかもしれない支出を簡単な事後報告だけで済まされてしまっては、国会が役割を果たしていないことになります。
時間はあまり残っていません。国会審議により国葬の全体像を明らかにしていかなければなりません。
スタッフ日記「家族ルール」
はじめまして。
1月より国会の事務所のスタッフとして働いている馬淵の3女です。直接、皆さまにご挨拶ができておらず申し訳ございません。
私は、6人兄弟の3番目として育てられました。姉、弟や妹に挟まれているため、小さな頃からマイペースでボーっとしている子どもでした。
幼稚園のお遊戯会は、いつも踊ることなく、ただただボーっと立つだけで、卒業式に初めて歌った時は、母曰くアニメ「ハイジ」のクララが立った時と同じくらい感動したそうです。当の本人は、そんなことさえも全く覚えてはおりません(笑)
そんな我が家では、いくつかの“家族ルール”がありました。その一つが、「家族行事は強制参加」というものです。
お正月やお盆、クリスマスはもちろん、急に開催される「馬淵家登山」などの家族行事には絶対に参加をするというルールです。
思春期だろうが反抗期だろうが、“友達や彼氏と過ごしたい”なんて許されません。ここでも、一度決めたことは曲げない“馬淵澄夫”が出てしまうのです。
当時、高校生だった次女は、本当に嫌がって面倒くさそうに、クロックスで登山に参加して、山中で父に叱られていました(笑)
反抗期があまりなかった私も、さすがに高校時代や大学時代は友達とクリスマスや年越しを過ごしたくて、文句を言っていましたが、奈良を出て、家を出て、やっと家族で過ごせるありがたみを感じでいます。
スタッフ日記を書きながら、振り返るとそんな風に思うことができる“今の家族の時間”を大切に過ごしたいと、改めて感じました。(まゆつな)