第866号 平成最後の天皇誕生日

2018年12月22日 (土) ─

 23日、天皇陛下は在位中としては最後になる、85歳の誕生日を迎えられます。陛下は来年4月30日に退位され、5月1日には皇太子殿下が新しい天皇に即位されます。

◆皇族の意思を尊重した即位を
 先の通常国会で即位日を臨時の祝日とする法案が成立したため、祝日法の規定により、来年4月27日から5月6日までは10連休となります。大々的な即位行事や祝賀イベントなども予想されていますが、今回の譲位のきっかけとなった一昨年の天皇陛下のおことばでは、天皇の代変わりの行事に簡素さを望む陛下のお気持ちがにじみ出ていたように思います。

 11月には、秋篠宮殿下が、天皇即位の際の大嘗祭に関して、公費である宮廷費ではなく、皇室の私費で支払うべきであるとの見解を示されたことからも、ことさらに大規模な行事を望まない皇族のご意思が見てとれます。天皇の崩御と新天皇の即位に関する行事は、明治以降に国家の権威を示すため、大規模化していたきらいがありますが、当事者である皇族のご意思と伝統を尊重した上で、適切な規模での実施が必要と考えます。宮内庁は、大嘗祭の会場の規模を前回の8割弱に縮小する一方で、費用は逆に5億円増加すると発表しており、他の行事も含めた慎重な検討が必要です。

◆元号制定問題
 新天皇が即位される際の重大関心事として、元号が変わることが挙げられます。元号は総理大臣の選んだ有識者が候補を選んで報告し、閣議により協議、決定されます。法令の規定上は、政府により元号が決定されますが、元号法、政令上の制定手続きと、元号は古来、天皇が定めてきたという伝統を調和させることこそが、元号制定の本質と考えます。すなわち、新しい元号が有識者によって選ばれた段階で宮内庁長官より今上陛下に上奏し御聴許を頂き、その上で閣議で正式に決定されるプロセスこそが、法令と伝統を両立させる元号成立にとって、必要と考えます。

◆課題残る皇位継承問題
 そして新天皇即位に関する最大の課題に、今後の皇位継承問題があります。皇太子殿下の即位により、皇位継承資格者は、秋篠宮殿下、悠仁さま、今上天皇の弟の常陸宮殿下の御三方のみとなります。安定的な皇位の継承の確保のために、速やかな議論が必要です。
 昨年の退位法成立に際しての付帯決議では、政府は安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等において速やかに検討を行うことが示されました。また、私が質問に立った国会質疑においても、政府は退位後の具体的な検討に向けて適切な対応を取ることを明言しました。しかし、退位が来年4月に迫る中、結局今上天皇の在位中に、皇位の安定的継承に向けた具体的な案が示される気配は見られません。臨時祝日や祝賀行事といった些末な問題に捕らわれず、譲位の本質的問題である皇位継承について、政府、国会が一体となった速やかな対応が求められていると思います。(了)

 

森ちゃん日記「次世代に繋ぐための責任」
 全国で働いている労働者の37.3%が非正規雇用としてその数は2,036万人にも上り、雇用の二極化が当たり前のものとして捉われつつあります。正社員として働く機会がなく非正規雇用で働く者の割合は14.3%で、25~34歳が約57万人と年代別で最も高くなっています。非正規雇用は、若年層への雇用問題と同時に、働き手不足と働く場の確保が叫ばれる地方においても深刻な課題です。

 県内で働く非正規雇用者は全体の38.9%で、沖縄、京都と続く全国でも高い値となっています。平成29年度職場環境調査によれば、県内で非正規従業員を雇用している事業所は80.1%で、今後も微増していくことが予想されています。産業別にみると、医療・福祉分野が92.6%と高く、金融・保険・不動産、サービス業と続いています。また、フルタイムの正社員より勤務時間や勤務日数が少ない短時間正社員制度を事実上採用している事業所は18.1%といまだ少ないのが現状で、在宅勤務制度を導入している事業所もわずか4.0%とされています。

 県内就業への課題として、この先30年の奈良県の雇用状況を見据えて若年層の働き方という視点から改善していく事が求められます。地方版働き方改革をどのように進めていくべきか、若者の明日を創る責任が問われていると感じます。

第866号 平成最後の天皇誕生日