第804号 試される日本の外交

2017年9月9日 (土) ─

 北朝鮮は3日、「ICBM(大陸間弾道ミサイル)に搭載するための水爆実験に完全に成功した」と発表しました。

◆挑発の裏にある「焦り」
 北朝鮮は昨年から急速に核実験頻度を上げ、今年にかけて既に3回もの核実験を行っています。同時に弾道ミサイルの発射も繰り返し、挑発はエスカレートする一方です。

 この背景には、金正恩委員長の「焦り」が見え隠れしています。

 2011年の金正恩体制の発足後、北朝鮮国内では政府高官の粛清が相次ぎ、今年には兄の金正男氏までもが暗殺されるなど、上層部の間には金正恩委員長に対する不信感が広まっていると言われています。

 対外的にも、国際社会による経済制裁に加え、アメリカ軍が金正恩委員長を直接排除する作戦を検討していると報道されています。

 このように国内外から圧力が高まる中、国内的には強い指導者としての威厳を高める材料が、そして国外に向けては体制の維持を保障させるための交渉材料が必要となります。

 その条件を2つ同時に満たすのが、核兵器と弾道ミサイルの開発を強行的に進めることであり、実験成功をアピールし続けることであるというわけです。

◆圧力&対話による解決目指せ
 これに対し安倍総理は、「国際社会と連携して断固たる対応を取る」とし、河野外務大臣も「今は圧力を最大限かけるという時期であって、対話を持ち出す状況ではない」と述べています。

 国際社会と連携した圧力の強化には賛成しますが、これまでの北朝鮮が圧力を強めれば強めるほど挑発をエスカレートさせてきたことを考えると、それだけで譲歩を引き出すのは困難であり、逆に追い詰め、暴発を招くという結果にもなりかねません。

 北朝鮮が体制維持を意図している以上、その崩壊が確実なアメリカとの武力衝突は避けたいのが本音のはずです。一方、アメリカも武力行使を選択肢に挙げてはいますが、甚大な被害が生じる可能性があるため、慎重な姿勢を取っています。

 本来どの国も軍事オプションを望まないにもかかわらず、武力衝突が発生してしまうとしたら、それは全ての当事国にとっての「外交的敗北」とも言えるでしょう。

◆日本外交の覚悟が問われる
 我が国は、唯一の戦争被爆国であり、国内には実際に核兵器の脅威を目の当たりにした方が多数いらっしゃいます。

 一連の北朝鮮の行為は決して許されるものではありませんが、米朝間の緊張が高まるなか、悲惨さを知る我が国だからこそ、圧力とともに対話を見すえた冷静な外交が求められています。

 カギとなるのは中国です。北朝鮮は食料や石油などを中国に依存しているため、中国と連携し、圧力の強化や交渉についての模索を行うことは必要不可欠です。

 総理は核実験が行われた当日、アメリカ、ロシアとは電話会談を行いましたが、今後は日中間でも北朝鮮問題について緊密な連絡と協議を行える態勢を作らなくてはなりません。

 国際社会は、北朝鮮の核武装を許さないという点で一致しています。どんなに困難な状況でも解決に向けた糸口はあるはずです。外交的解決実現のため、日本の覚悟と胆力が今、試されていると考えます。(了)

 

スタッフ日記「初恋の味」
 今年は気候の様子が不安定ですが、暑さが苦手な私にはこの夏も中々ハードでデンジャラスでした。

 最近では30度を超す程度なら、今日もお天道様が元気だなあ、くらいで感慨がないのですが、25度越えの日が「この夏一番の暑さ」等とされ、30度越えの場所にはTV局リポーターがこぞって駆けつける、そんな時代もそう昔ではなかったと思います。ここのところ毎年、とうとうこの暑さは人間の身体の限界を超えたに違いない!と絶叫しています。

 さて、そんな夏に気を付けたいことといえば熱中症。そこで、時期遅れ感が否めませんが大好物の熱中症撃退食材のお話をさせてください。

 ずばり、梅干し!お薦めは、あまちゃづる入り紀州南高梅で、私の家では毎年壺で取寄せています。

 柔らかな皮を噛んだ瞬間溢れる、ジューシーでとろとろとした梅肉の、市販のものよりも強い甘味と酸味、鼻に抜けるフルーティーで少しツンとする香り…。一度手に入れて、種も残さず吸って濃厚な味を楽しんで頂きたいです。

 甘酸っぱい、奥歯と胸がキュッとするこの味わいはまさしく初恋の味!カルピスがキラキラと理想的な初恋の味ならば、美味な梅干しの味わいは切なく胸に迫るリアルな初恋の味。私の初恋の味はずっと梅干しです。

 …と、熱中症対策としては十分有名な梅干しですが、塩分はもちろん、汗で失われるミネラル、クエン酸を豊富に含むため、こまめな水分補給と合わせれば無敵と言えます。

 梅干し初恋パワーで熱中症撃退、お試しください!(フーハー千葉)

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