第803号 前原新代表を選出

2017年9月2日 (土) ─

 1日、民進党臨時党大会が開かれ、前原誠司衆議院議員が新代表に選出されました。

◆求められるガバナンス強化
 前原・枝野両候補の一騎打ちとなった今回の代表選で、前原新代表は、有権者となった党員・サポーター、国会議員、地方自治体議員、国政選挙の公認候補予定者それぞれにおいて、多数の支持を集めました。

 前原代表には、まずもって、一致結束した挙党体制の構築を望みたいと考えます。 選挙を戦うにしても、政策を進めるにしても、野党連携を進めるにしても、党が一つの政治勢力として「一枚岩」になることが不可欠です。

 新代表には党としての過去の苦い経験を踏まえつつ、党のガバナンス能力の強化と結束に向けた作業を期待します。

◆「現実的」安保・経済政策を
 新代表の下、向き合わなければならない国政上の課題は山積しています。

 まずは、安全保障です。代表選の最中にも、北朝鮮が我が国上空を通過するミサイル発射実験を行いました。

 国民の生命・財産を守るためには、現実的な議論を行い、具体策を提示する必要があります。

 前原代表は、現実的な安全保障と憲法との関係についての議論を積極的に行うとしています。その言葉通り、私たちは立憲主義国家として、現行の憲法に照らし合わせ、可能なこと・不可能なことを明確にし、その「現実」を前提にしたうえで、今回のような事態にも対処できる体制の整備を進めなくてはなりません。

 例えば、ミサイルが飛来した際に、単に警報を発令するだけではなく、住民の避難や避難場所の確保、自治体の行動などの対応を総合的に定めた運用ないしは立法措置を積極的に提案していくことも必要だと考えています。

 一方、経済政策については、残念ながらこの代表選で具体的な議論が煮詰まりませんでした。

 前原代表は、消費増税を容認して、増税分を社会保障に振り向けるという考えを示していますが、厳しい消費不況が続く現状で、景気に悪影響を与える消費増税が果たして妥当なのかという、原点に立ち返った党内議論がいま一度必要となります。

◆正念場の臨時国会
 9月下旬からの臨時国会では、安全保障、経済政策はもとより、残業や賃金のあり方など、全ての労働者の働き方にかかわる労働法制の審議が予定されています。

 また先日、来年度予算に向けた各省庁からの概算要求が明らかになり、安倍政権のもと、総額が4年連続で100兆円を超えることが判明しました。

 かつて私が国土交通大臣を務めた際には、道路の路側帯の雑草処理など、出来るところから予算を削減するよう指示し、実行してきました。

 膨らんだ予算のすべてがムダであるとはもちろん考えていません。しかし、国民に負担をお願いする以上、徹底的な精査は必要不可欠です。そうした意味でも私たち野党の監視機能の強化は我が国にとって極めて重要です。

 一方で、民進党は依然、支持率が低迷する厳しい状況にあります。新代表の下、臨時国会で党が存在感を示し、党勢回復のための足がかりとできるのか、党としてまさに正念場です。(了)

 

スタッフ日記「スパルタか自主性か」
 ある方から教育における指導の違いには永遠のテーマがある、というお話を聞き、とあるVTRを見ることを勧められました。

 その中では「スパルタか自主性か」というテーマで2校の高校ラグビー強豪校が取り上げられていました。

 一方は「勝ち」という結果の為なら鬼にでもなるような監督が激しく檄を飛ばし、選手は無我夢中で必死にもがきながらそれについてゆくチーム。

 そしてもう一方は、常に楽しむことをモットーとする監督が、グラウンドの隅から笑顔で練習を見守り、練習内容なども選手に任せて、「勝ち」だけにこだわらず、そこに至るまでのプロセスを重視するチームでした。

 どちらも勝利という目標に向かってチームを前進させている、という点では違いはありません。でも、このアプローチの差がどのように結果として現れるのか想像が膨らみました。

 学生時代、部活動とは無縁だった私には「部活=キツい」というイメージしかありません。ただ、人間はどこかで妥協したり、甘えることもあるから、厳しい練習を通して壁を乗り越える力を身につけることも重要なのだろう、と思っていました。

 しかし、VTRは意外にも、自主性を大切にしている伝統校が毎回全国大会の切符を手にしている、と締めくくられていました。

 その結末に驚くと同時に、「与えすぎて嫌気がさしたらだめ、八分目で我慢し、待たなければならない」という監督の言葉に真の力強さを感じ、胸を熱くさせられました。(特命係長)

第803号 前原新代表を選出