第544号 人口減でも大丈夫か? 

2012年6月9日 (土) ─

 現在、経済政策をめぐっては増税議論ばかりがクローズアップされていて、併せて行われるべき成長の議論が十分になされないという大変残念な状況となっています。政府は夏に新成長戦略の実施計画として「日本再生計画」を取りまとめるとしていますが、前提となっている「人口減少社会における経済成長」に関しての基本的な考え方には疑問が残ります。

 経産省は、経済を牽引してゆく立場であるにもかかわらず、「人口減少社会では成長は望めない」という前提にたち、日本の潜在成長率を大変悲観的に算出しています。果たしてこれは正しいことなのでしょうか?私は、それよりも、人口減少社会でどのように成長を導くかが何よりも大事なのではないかと考えます。 

 実は人口減少というのは世界でそれほど例が多くありません。東欧諸国を除けばせいぜいドイツと、2017年までの見通しという意味でのアイルランドくらいです。つまり、人口減少下での経済政策は全く未知の領域であるといっても過言ではないのです。

◆スウェーデンの取り組み 
 そんな中、人口減少の問題を労働人口の減少の問題として考えると、スウェーデンの取り組みが参考になります。 

 スウェーデンは「積極的労働市場政策」を採っており、雇用拡大を促進し、失業を低減させるため「経済社会全体の労働時間を増やす」という視点で政策運営がなされています。 

 高齢化、人口減少社会の中で、日本は女性の雇用参加の停滞という問題を抱えていますが、スウェーデンは女性だけではなく、全体として積極的に労働市場に人々を迎えるため、GDPの約2.5%の予算を積極的労働市場政策に割り当てています。失業した人に対しては、社会福祉ではなく徹底的に就労を優先する様々な取り組みがされており、政府の「とにかく働かせる」という強い意志を色濃く反映しています。 

 人口減少を考えたとき、日本も女性や高齢者の雇用などスウェーデンのように「働ける人は働く」社会に転換する必要があるのではないでしょうか。インターネットでハローワークの求人情報にアクセスできるようにする、保育所などの待機児童問題の解決にもっと力を入れるなど、出来ることはたくさんあります。また、保障についてもスウェーデンのように、労働者に対してより有利になるような給付体系にしようとするなら、日本においても給付付き税額控除の仕組みの拡充などさらにもう一歩進んだ計画を立てなければなりません。 

◆まずはデフレ対策から 
 しかし、デフレ下では現在働いている人の雇用確保の話が優先され、女性や高齢者の雇用の話にまでは到達しません。日本では、デフレから脱却し、需給ギギャップを縮小することが最優先です。スウェーデンはユーロに加盟せず、独自の通貨を発行し、インフレ目標を導入したうえで、安定したインフレ率を達成しています。その意味でスウェーデンは人口減少問題に労働市場政策で取り組んでいることだけではなく、マクロ経済政策のフレームからも学ぶ必要があるかもしれません。 

 いずれにせよ、強い意思のもと、人口減少社会でも成長を遂げる強い意志を政府は明確に示さなくてはなりません。(了)

 

スタッフ日記「ボランティアの日」
 毎月第4週目の日曜日の午前中は事務所に支援者の皆さんが集まり、事務所内の軽作業をお手伝いしてくださる「ボランティアの日」となっています。 

 この「ボランティアの日」が出来たのは、前回の選挙が終わった直後のこと。お手伝いに来てくださった皆さんから「選挙の時だけでなく、普段から皆で集まってお手伝いできれば、いざ選挙になった時も即戦力になる気がする!」と言うご意見をいただいたことがきっかけでした。 

 お手伝いの内容は、宛名シール貼り、ハンコ押し、新聞の切り抜きなどの軽作業です。 

 こうした作業は、スタッフの手が回らないことが多く、ボランティアの日で皆さんにお願いするようになってから本当に助かっています。 

 お手伝いしていただく方同士も、月に一度のこの日を楽しみに、お話をしながら、和やかな雰囲気で作業をして下さっているので、ありがたいなと思っています。 

 皆さん手際が良いのはもちろん、アイデアも満載で、効率良い道具を考えてくださったり、きれいに早く出来る方法を教えて下さったりしています。
 「月に一度とはいえご負担になりませんか?」とお尋ねすると、「家ではこんなに働かないのに、ここに来たら手も口も身体も良く動いて働き者になるわ」とうれしい答えが返ってきました。ある方は「ウチの者も、まぶちさんの所に行くと言えば何もいわないのよ」と仰っているそうで、家族ぐるみでボランティアをする日は「応援の日」となるのだそうです。 

 このニュースをご覧いただいている皆さんの中で、お手伝いしてみたいと思われた方は、ぜひまぶち事務所(0742-40-5531)までご連絡ください。(エバ)

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