第524号 2012年党大会 

2012年1月21日 (土) ─

 去る16日、2012年の民主党定期大会が開かれました。大会は政党にとっては最も重要な機関であり、1年間の活動方針並びに予算、人事等の承認案件がはかられます。今年の党大会で最も注目されていたことは、野田政権の1年を通じての方針を、野田代表自らがどのような言葉で語るか、ということであり、私も朝の街頭演説を終えて上京し、会場へ向かいました。

◆野田代表の決意は? 
 大会は、連立政権を組んでいる友党の国民新党の亀井静香代表からの挨拶で始まりました。「私は、かつて極左事件の総括の責任者をやっておりました。当時、成田事件、浅間山荘事件、相次ぐ爆弾事件、テルアビブ空港事件等々の血なまぐさい現場を歩き回っておったわけでございますが、もう、皆さん、いい若いものが、と本当に私は当時もそう思いました。なぜ、こういう人たちがと…。もう、理論に溺れて、理論にかぶれて、現実を無視して、突っ走っていったんです!みなさん、私は今日、多々申し上げません。暴風雨の中を、TPPや消費税の風を吹かせて、帆を上げて、安全航海をすることが、みなさん、できるとほんとに思いますか?!」。 

 亀井代表はご自身の警察官僚時代からの体験を交え、野田政権への厳しい忠告を突きつけました。冒頭から場内は静まり返ることとなり、こうした厳しい言葉の中での野田総理の発言は当然ながら注目を集めました。 

 野田総理はまず、不退転の決意を「社会保障と税の一体改革をやり抜くことなく日本と国民の将来はないと確信している」と述べ、さらに「聖域なき行政改革、政治家自らが身を切る政治改革を実行した上で必ずやり抜く」と語りました。また、「解散しろという野党に対しては、やるべきことはやって、やり抜いて民意を問うことをはっきり宣言したいと思います!」と消費増税法案成立後の解散にも言及、また一方で与野党協議がこう着した場合について「参議院に送り、つぶしたらどうなるか、野党によく考えてもらう手法も時には採用していく」と告げ強行採決も辞さずとの決意を述べました。

◆決意の裏づけとなる算段は 
 総理の消費税率引上げに対する強い信念は伝わりましたし、また、その前提として議員自らが身を切る改革を実行しなければならないとの覚悟もわかりましたが、果たして強行採決や解散にまで言及してしまって与野党協議や国会で合意ができる算段はあるのでしょうか。ねじれ国会の中での法案成立は野党の協力なくしてはありえず、その協力を取り付けられるポイントとなるのは、定数削減に絡む選挙制度の抜本改革なのではないかと私は考えています。しかし、18日に民主党の政治改革推進本部の役員会では比例議席80減の定数削減案と小選挙区を5減の較差是正案が正式に決定いたしました。これからは選挙制度の抜本改革を求める少数野党との交渉の算段がどう組まれているのかが問われます。今後の行く末はまさに、政治のマネジメントが問われることとなるでしょう。 

 どのように戦略的に獲得目標を得るかの道筋や、算段がなければたちまち立ち往生してしまうことを肝に銘じて政権運営にあたって頂きたいと切に願っています。(了) 

 

スタッフ日記「2年ぶり」 
 「選挙」、「大臣」、「補佐官」、「代表選挙」と、ずっと東京を離れられませんでしたが、この年末年始、2年ぶりに地元へ帰省しました。久しぶりに会う家族、親せきから、「忙しいみたいやけど元気そうでなによりやなぁ。ニュースとかで馬淵さんの動きみて、忙しくてやつれてるかと心配してたわぁ」と声をかけられ嬉しくもありつつ・・・内心では「運動不足で太ってしまって」とたるむ顎のラインを見て苦笑い。

 「嫁さんはまだか?」との親戚の大叔父さんの問いには、全く当てのない現状を思いさらに苦笑い。朝一から晩最後までマッチョな51歳を眺めている生活、さてさてどこで出会いを探すものやら、と。
たったの2年と思っていましたが、父方母方両方の祖父母は一気に老け込んでいるようでした。80歳も過ぎたらなぁーと言われたものの、元気なときの印象が強いだけに少しびっくりです。地元を離れての東京生活、お盆と年末年始くらいはとなんとか帰っても1年に2回会うか会わないか。100歳まで長生きしてもらえてもあと十数回会えるだけかぁ、とふと頭の中でそろばんを弾き、年明け早々少ししんみりとしてしまいました。

 久しぶりに会う家族や親せき、友人とお互い元気にやっていることを確認し、笑い合ってしっかり充電。自分の根っこ、遠く離れてもしっかり繋がっている絆を改めて感じ、また東京の生活へ戻ります。さて、これからの一年はどうなるのか、どうするのか。精一杯頑張っていきたいです。 (SCハマー)

第524号 2012年党大会