第471号 年頭所感

2011年1月1日 (土) ─

 昨年2月、12年に一度の寅の年に行われる毘沙門灌頂(びしゃもんかんじょう)に、初めて入壇(にゅうだん)しました。信貴山の朝護孫子寺で、毘沙門天王と僧籍を持たないものが結縁(けちえん)を交わすことのできる最も尊い法儀とされるものです。

 大きな功徳をいただき、信貴山を下山し、東京での公務に向かいました。

 昨年度は、国土交通大臣就任などいろいろなことがありましたが、いたって心平らかにいられたような気がします。

 「大悲(だいひ)の鎧(よろい)身を飾り、忍辱(にんにく)甲(かぶと)を首(こうべ)に着(き)。」
 毘沙門天王和讃(びしゃもんてんのうわさん)の一節です。

 軍神(いくさがみ)である毘沙門天王は、人を慈しむ円(まどか)な思いである大慈悲の心で身を固めており、人に危害や損害を与えようとする尖った破壊の心である悪魔を降伏させてしまいます。

 また、甲(かぶと)はどんな逆境にあっても決して腹を立てない忍辱の甲。敵といえども感情にまかせた怒りの心で害することなく大悲によって改心させていきます。

 和讃の一節は胸に響きます。

 大きな力を与えていただき、公務に臨みました。大悲の鎧、忍辱の甲に、身を固めて。

 「今年1年を振り返って、漢字1字で表すと何かありますか。」昨年末、記者会見でこう聞かれ、私は「慈しむ」、慈悲の「慈」という字が1文字として浮かびますと答えました。慈しむ、慈愛、慈悲の慈ですが、国民の皆様方が将来に対しての不安をお持ちになられたり、あるいは政権交代2年目となり、今後の政治の動向というものに対して様々な御意見をいただく中で、私は今、こういうときにこそ全ての人々がお互いを尊重し合い、慈しみ合う心というものが求められるのではないかと思います。

 実は、そういったところからしっかりと議論を積み重ねていくことによって理解し合える道筋が見えてくるのではないかと思います。

 十分ではなかったという御指摘もありますが、総理を筆頭に「熟議の民主主義」ということで、私も閣僚として取り組んでまいりました。常に人に対する慈しみの心、あるいは外交問題を始め様々な課題について、こういった尊厳を決して忘れ去らない思いで取り組むことによって解決への道筋が生まれるのではないかと思います。

 批判することは簡単ですし、あるいは切って捨てるような、コミュニケ-ションを断ち切るようなことも、ある局面では生まれてしまうかもしれませんが、我々政治家が本当に国民のことを考えて行動するためには慈しみという心を失ってはならないと思います。

 昨年1年間、様々な場面でそういったものを失いかけていたということを私自身が感じていますので、1年間を振り返れば必要な言葉であると思います。 今年こそ、人々がお互いを尊重し合い、慈しみ合う心で議論を重ねることで理解し合える道筋が見えてくることを願います。(了)

まぶち@国交省「政務三役政策審議室」

 一昨年9月、政権交代を成し遂げ、国土交通副大臣を拝命した直後に真っ先に取り組んだのが政務三役政策審議室の設置です。スタートダッシュが成功するかどうかは政治主導を省レベルで確立することが死活的に重要だからです。それまで、各省庁は官僚トップである事務次官以下、縦割りの強固な組織が厳然と存在し、形式上は大臣をトップとしながらも現実には官僚組織が根回しを含め様々な手を尽くして政策の大要を実質的に決してきたといっても過言ではありません。国会議員は、現状では、大臣・副大臣・政務官・総理補佐官などを除けば、政府の役職に就けることはできません。一方で各省の政策課題は多く、政治任用スタッフがこれを支えることなくしては官僚主導は打破できないと考え、省内の政策決定過程に政務三役直属のスタッフを置きました。私が昨年9月に国土交通大臣に就任した後は、政策審議室の人心を一新し、部屋も大臣室の隣に移すことでさらにパワーアップされています。(了)

スタッフ日記

 2010年、学生時代からお世話になった奈良事務所から国会事務所へ移り、ほんとうに沢山の出来ごとを見せてもらいました。その中でも一番のイベントは、やはり代議士の国土交通大臣・内閣府特命担当大臣就任を間近で見ることが出来たことです。民主党代表選挙から内閣改造、大臣就任直後の嵐のような毎日を今でもはっきりと覚えています。

 2009年のニュース最終号に書いたスタッフ日記を今見返してみて、自分がやろうとした目標がどれだけ達成出来たのか、全然出来ていないじゃないかと反省ばかりですけれど、これから迎える2011年、代議士をはじめとして、事務所のみんなと応援して頂いている皆さんの為に、そしてこれからの世代、ぼくらのその次の世代の為にも、今日より少しでも良い明日を作れるようにがんばっていきたいと思います。
    (SCハマー)

第471号 年頭所感