汚染水の海洋流出問題
先週、党本部で「東京電力福島第一原発汚染水対策本部」が設置された。
あれっ、そう言えば声掛け無かったな…、いつの間に…と思っていたのだが、同僚議員や多くの皆さんから「何でまぶちさん入ってないの?」と問い合わせ。
さすがにこれは、と思い、「入れてください!」とお願いした。補佐官時代に、遮へいプロジェクトの責任者として地下遮水壁構築を導いたものとして、そしてその後東電にひっくり返されてもなおその必要性を訴え続けてきた。安倍政権に代わっても、再三地下遮水壁について経産委員会で主張し続けてきた立場として、この本部の先頭に立つくらいの想いはある。
汚染水が毎日300トンも漏れ出ていることを漸く認めた東電。経産省も本腰を入れて対策を打つと言っているが、今年の通常国会経産委員会でも、一刻も早くと訴えてきた。
凍土方式による遮水壁も完成は二年後。もはやそんな悠長なことを言っている状況ではないはずだ。そして、何よりも重要なことは今すぐにでも山側からの地下水の流入を防ぐことだ。
まずは、一刻も早く陸側、海側に多重に矢板を打ち込み、地下水位を下げること。同時にポンプで建屋地下の汚染水位を下げる。これは今後どのような他の工法を採用しようと干渉するものではない。
かつての補佐官時代の「チーム馬淵」の当時の構想は、「地下の壁」だけではない。ポンプによる地下水管理、地上のコンクリート地盤化、上空のカバーを含めたトータルの構想だった。そして当時の判断である「ベントナイトスラリーウォール」による「鉛直バリア」方式の地下遮水壁は決して間違ってはいない。
当時の案から、エリア、構造などの修正が必要かもしれないが今からでもいい、構築すべきだ。
閉会中審査も行われる方向のようだ。30日に理事会が開かれ、9月初には経産委員会だとすれば、その場では質していかなければならない。
当時どうだったかも大事だが、今どうするのか、今後どうするのかが最も大切である。前にも述べたが、二年前と違ってベストの選択はもはやない。
だからこそ、ワーストの選択をさせないために政府を正していく必要があると思っている。