円高・欧州危機等対応研究会の設立

2011年12月12日 (月) ─

 円高と欧州経済危機に対する懸念は、この場でも再三発信をしてきた。また、とりわけEUの対応については逐一その施策についての論評を行ってきたものである。

 かつてのリーマンショック対応の遅さが、タイムラグによって三か月後に発生した在庫過多状況の解決にさらなる時間を要する一因となってしまったこと並びにあのような実体経済での綻びを再び起こしてはならないとの問題意識から、現状における当局の準備対応についても繰り返しのレクを求めてきた。

 しかし、残念ながら「マーケットに影響を与える」の一言で、ほとんど中身がわからない状態が続いてた。

 仕方ないから政府当局は置いといて、EU駐日代表部の関係者からの情報収集をコツコツと行い、こうなったら日本の経済状況予測については、外部の環境変化をウォッチするしかないかな、と思っていた。

 そして、漸く立ち上げたのが、「円高・欧州危機等対応研究会」。野党時代からリフレ政策を共に議論してきた小沢鋭仁先生を座長に戴いてのスタート。俗に言う、政局的な動きはとは一線を画す。

 ただし、経済の外的環境要因の変化が当然ながら我が国の経済にも大きな影響を与えることは言うまでもない。当然、その場合にはその影響を考慮した経済政策が必要である。「等」としたのはそのことも踏まえてだし、マクロ経済政策そのものを議論する場にしたいとの想いを込めてのものだ。

 先週の設立総会を踏まえて、15日には実質的な第1回目としてハンス・ディートマール・シュヴァイスグート 駐日EU大使をお招きして「EU危機の本質」をご講演いただく。

 極めて真面目に、かつ充実した中身を重ねていきたいと思っている。

 そういやぁ、勉強会をロクに取材もせずに中身もわからないまま「鳴かず飛ばず」と揶揄するとんでもないマスコミもあったから、また、同じにされるかもしれないが...。

円高・欧州危機等対応研究会の設立