第1059号 地域の足、生活の足

2022年12月17日 (土) ─

 臨時国会が閉会しましたが、政治家の仕事は法律を作り、その運用を監視することだけではなく、住民の皆さまの日々の生活の困りごとを解決するために、行政との橋渡しを行うことも重要な務めと心にとめて活動してきました。

◆道路がガタガタ
 地域を回る中で最近特に多く寄せられているのが、道路や公共交通など、日々の移動についての相談です。
 
 その中でも道路の補修の要望は多く頂きます。「アスファルトがガタガタで今にも事故が起こりそう」、「側溝のフタがいきなり途切れる」、「道のラインが消えかけている」など、話を聞き実際に現地を確認してみると、確かに危険な事例が見られます。
 
 車社会の奈良県で、道路の不具合は事故に直結し、人命に関わる深刻な課題であり、地域の方が切実な思いを持たれるのも当然です。
 
 日本の道路の多くは高度経済成長期に一気に整備した歴史があり、ちょうど老朽期を迎えています。いつまでも新道路の建設中心に予算を確保する発想ではダメで、コストとの兼ね合いで、優先順位をつけて選別的に補修を行わなければならない時代なのです。

◆路線バスがなくなる?
 また、生駒市のあすか野地区では、路線バスの減便問題が住民を悩ませており、減便を機に、そのうち路線自体が廃止されてしまうのではないかという不安が広がっています。
 
 あすか野地区は急な坂道が多い上に、1970年代に建てられた家が多く、ご高齢の方も多く住まわれています。運転免許を返納された方も多く、路線バスが無くなれば、病院や買い物といった日々の生活に大きな支障が出ます。
 
 これも全国的な問題で、過疎化にコロナ禍が追い打ちをかけ、事業者が次々路線を廃止してしまう例があちこちで起きています。
 
 現在、生駒市では住民アンケートなどを元に事業者と話し合いを続けていますが、仮に減便や廃止が避けられない場合には、例えば市の責任でより小回りの利くコミュニティバスのような代替交通網を整備するなど、従来からの発想に捉われない対応が必要です。
 
◆今までと同じにはいかない
 道路補修についても、公共交通の維持についても、結局は費用の問題に行きつきますが、問題は、国も自治体も時代の変化に合わせた地域交通のあり方に脱皮していないことです。
 
 「ぜひここにも新しい道路を!」という訴えがあっても、費用に対する便益が低いのならば、それは優先順位が低いことを説明する必要がありますし、私も2008年の道路国会では、費用と便益での道路建設の是非を問い質しました。
 
 バスも、路線バスの維持と、自治体によるコミュニティバスの新設のいずれが公共交通維持に適しているかの緻密な検討が必要です。
 
 要は、今までの道路整備、地域交通維持の方策に対して、様々な検討を行い、地域の足を崩壊させないことが重要なのです。そしてそのことがコミュニティ崩壊を防ぐことにも繋がります。

 街が住みにくくなれば、人はその地域を離れ、衰退はいっそう加速し、地域維持のための行政コストはさらに増大するでしょう。取り残された地域を作らないためにも、道路、地域交通を維持するための新しい仕組みを、国と自治体、住民が一体となって考える時代が来ています。

 

スタッフ日記「それは思い願う事」
 この事務所で勤務させて頂き、あっという間に2か月半が過ぎました。皆様のご指導により楽しく過ごさせていただいております。

 さて、ふと最近気になる事があるのですが、「思う」事は考える事よりはるかに大事だと雑誌で読んだ事があります。例えば身近な仕事を考えてみても何事もこんなふうにして、こうすれば良い結果に繋がり、順調にいくだろうと自分が切に心に強く思い描き、願う事が大切だと言う事です。

 頭で考える事は、何か自分自身で思う事があってその後、頭の中でそれに向かって多種多様の働きをする。でも、こんなふうに思い起こすと、日々思いは沢山ある様に思いますが、毎日の思いが自分にとって本当に大切な事のみ整理され、再度その一番重要な思いが頭に向かって働きかけるのではないかという考えに至りました。

 何事も、こうあってほしいと思うその「思い」が成功に導くのだと言う事が私なりの結論です。

 まぶちは、かねてより、困っている人を助けたい、守りたい、しいては日本国の安定を願いながら思いを強く持ち続け、国会議員として活動してきました。今、まさに日夜それに向かって努力している毎日です。

 身近に自身が思い続けている現実を可能にし、頑張っている姿を見て、私も微力ながら崇高な目標の一助となります様に頑張って行きたいと思っています。(ムーミンママ)

第1059号 地域の足、生活の足