第1011号 政策提案と行政追及は両輪

2021年12月18日 (土) ─

 臨時国会での予算委員会審議が続いています。私は党の国対委員長として、分刻みの日程をこなしながら、委員会で取り上げるテーマの設定や、法案成立のための折衝を行う毎日です。

◆政府の方針転換引き出す
 「馬淵国対」としての初陣となった13日からの予算委員会審議では、ワクチンの3回目接種や給付金のクーポン併用など、国民生活に密着した課題を優先して質疑を行う方針を採りました。結果、ワクチン接種の際にメーカーを選べるのかという質問では大臣答弁がしどろもどろになるなど、政府の準備が十分ではないことが明らかになっています。

 また、立憲民主党は、当初より現金とクーポンを併用して給付する政府案に対し、自治体が自主的に10万円全額現金給付を行えるようにすべきと主張して、法案を提出していました。

 予算委員会での質疑を通じて、岸田総理が徐々に姿勢を軟化させ、全額現金給付も可能であると方針転換するに至ったのは、われわれの追及と提案が実を結んだものと評価しています。ただ、給付時期などまだまだ流動的な面があるので、スムーズに現金がお手元に届くように監視し、指摘していきます。

◆相次ぐ無責任行政への追及
 予算委員会のもう一つの大きなテーマとして設定していたのが、際限なく広がる裁量的な行政による無責任の連鎖を許さず、厳しく監視するという方針でした。それは、行政が適切なコントロールなしに暴走して国民に損害を与え、しかもそのことに対して誰も責任を取らない現状を変えなければならないという決意でした。

 そして、ちょうど予算委員会の審議中に、安倍政権下における国土交通省による統計の改ざん発覚と、森友学園文書改ざんに絡み、自殺に追い込まれた公務員の遺族による裁判で、国が損害賠償請求を認諾するという2つの事案が発生しました。

 国交省による統計改ざんは、まさに行政が暴走し、国民を欺いた上に、それに対して誰も責任を取ろうとしない無責任の連鎖の典型です。

 また、森友学園裁判は、一見、国が責任を認めたかのように見えますが、その実態としては裁判で上司の指示などの真実が明らかになることを恐れた国が、税金により損害賠償を支払うことで早々と裁判を終結させたと疑われても仕方がない事案です。

 これもまた、行政の暴走に対して誰も真実を語らず、税金による金銭的解決で真実に蓋をするという点で、無責任の連鎖の典型例と言えます。

◆提案と追及は両輪
 こうした事案を国会で取り上げ、行政の責任追及と是正を図ることは野党としての使命であり、国政の本質に関わらない単なるスキャンダル追及とは異なり、決して批判のための批判ではないと考えます。

 委員会でもしっかりと追及を行うことが必要と考え、即日臨機応変に対応しました。これからも事実の解明を進めます。

 もちろん新しい提案も積極的に行っていきます。17日には、政府案では支援が十分ではないワーキングプア層に10万円を給付する法案を国会提出しました。

 「馬淵国対」では、建設的な提案と無責任な行政への追及を車の両輪と捉え、同時にこなしながら進めて参ります。

 

スタッフ日記 「今年の漢字」

 衆議院選挙から1カ月半がすぎ、もう12月の半ば、今年もあと少しになりました。

 12月13日、2021年の世相を表す「今年の漢字」が「金」と決まりました。選ばれた理由は、東京オリンピック・パラリンピックで日本人選手が金メダルを過去最多の数を獲得したことなどがあげられています。また、2位は「輪」、3位は「楽」、4位「変」、5位「進」だそうです。皆さんにとって今年の1文字は何でしょうか?

 私は、「縁」かな。今年は選挙もあり、いろいろな方々とよい出会いのご縁をいただきました。私は普段事務所の中にいるので、なかなか直接お会いする機会はありません。でも選挙期間中は、応援したいというお気持ちだけで多くの方々が事務所に足を運んで下さいました。

 以前から事務所に来て下さる方をはじめ、今まで名前しか知らなかった方や、ご無沙汰していた方、初めての方、毎日いろいろな方がお手伝いに来て下さいました。いつのまに事務所は皆が以前からの知り合いのような和やかな雰囲気になっていました。

 また、「応援しているよ」と電話で励まして下さる方。街宣を聞きに来て下さる方。日ごとに多くの方々の想いが熱になって私にも伝わってきました。長いようで短かい日々でした。そして、よい結果を迎えることができました。

 本当に多くの方々が馬淵代議士のことを応援して下さっているんだとあらためて感じることができた選挙戦でした。このご縁を絶やさず、代議士が更に前へ進んで行かれることを願っています。

 ちなみに代議士の1文字は「誕」だそうです。(まあちゃん)

第1011号 政策提案と行政追及は両輪