第921号 内需総崩れを総理に問う

2020年2月22日 (土) ─

 私は、17日、20日と2回にわたり、現在の経済情勢とカジノ事業の問題点に関して予算委員会で質疑を行いました。

◆大幅なGDP落ち込み
 17日の質疑は、当日午前に発表されたばかりの、昨年10月から12月にかけてのGDP(国内総生産)速報を元に、政府の甘い経済見通しの撤回を迫りました。

 政府は、昨年10月の消費税増税以降、家計消費や商業販売額が大きく落ち込んでいることが既に明らかになっていたにもかかわらず、先月1月20日に、経済見通しについて、「雇用・所得環境の改善等により、内需を中心に緩やかに回復している」と閣議決定しました。今回、GDP速報値は対前期比でマイナス1.6%、年率換算するとマイナス6.3%と、前回2014年4月の消費税8%への引き上げの際の対前期比マイナス1.9%、年率換算マイナス7.4%に迫るほど、大きく落ち込んでいることが判明しました。

 前回の増税が3%の引き上げで、今回がそれより低い2%にもかかわらず、また、キャッシュレス還元や食品などの軽減税率の影響緩和措置が採られたのに、これほどの落ち込みを見せたことは、増税の悪影響が極めて深刻だということを示しています。

◆景気悪化認めぬ政府
 私は、GDP速報を示した上で、政府の「内需を中心に緩やかに回復している」という経済認識と食い違いが生じているのではないか?と、安倍総理に問い質しました。

 しかし、総理は、GDPがマイナスになったことは認めつつも、台風や暖冬の影響を受けたことも原因で、消費税増税の影響は前回の引き上げ時ほどではないと強弁し、経済見通しを撤回することはありませんでした。

 昨年10月に来襲した台風19号は東日本を中心に甚大な被害をもたらしましたが、統計によると、台風被害の少なかった西日本でも消費は落ち込んでいます。また、12月の消費統計によると、暖冬の影響を受ける衣料品以外の、教育費や交際費といった、暖冬とは何ら関係の無い分野でも大きな落ち込みが見られます。台風や暖冬が消費減少の原因とする総理の主張は誤りで、消費税増税こそが原因であるという事実を直視しなければなりません。

 今後はさらに、新型コロナウイルスにより、観光業を始め広範囲な経済への悪影響が生じることが確実です。質疑では、政府に対して、経済の厳しい現状を率直に認め、方針転換することを求めました。

◆カジノの不透明さも指摘
 カジノをめぐるお金の流れの不透明さについても引き続き指摘しました。カジノを営業する際の事業者の取り分(控除率)が決まっていないことに加え、カジノ事業者が自治体に納める、「協力金」と言われるお金について、その支払義務や額が法定されておらず、自治体と事業者の間に不正な癒着が発生する恐れがあることなど、法の不備と共にIR整備に関わる疑惑の払拭が根本からなされない可能性を指摘しました。

 1週間に2回とハードスケジュールで質疑を行いましたが、経済の現状、カジノ問題と、政策論でしっかりと議論してきました。来週も麻生財務大臣との質疑が予定されています。引き続き、本質を突く国会議論に取り組んで参ります。

 

スタッフ日記 「マスク狂想曲」

 イヤな時に風邪をひいたものだ、と思いました。

 もちろん体調不良なので「いつだったらよい」ということはないのですが、よりによって、コロナウィルスが大問題になっているときにぶち当たってしまうなんて、全く間の悪いものです。

 とにかく店頭にマスクがありません。薬局を何軒回ろうが、コンビニに行くたびに売り場を見てみようが、とにかく棚はすっからかんで「お一人様一箱まで」の文字がむなしく踊っています。

 困りました。出物腫れ物ところ嫌わず、とはよく言ったもので咳やくしゃみは周りに人がいようがいまいが勝手に出てきて止まりません。鼻は詰まってもはや呼吸器としての機能を果たしておらず、疲れた犬のように口をあけて息をする始末。そんな状態で今のこの時期、丸腰で表に出たら周囲に不安を撒き散らすこと請け合いです。仕方がない…。私はずっと家に置いておいたままだったお徳用マスクを使うことにしました。

 実はこのマスク、箱には「ちょっと小さめ 女性・こども用」と書いてあります。2~3年前、「曲がりなりにも女性だし…」と思って買ったものの、着けてみるときつくて耳が痛くなって断念し、しかも、「女性用がきつい」=「女性としては顔がデカい」ではなかろうか?と気がついてしまい、心が痛んだ逸品です。

 それでも背に腹は代えられません。色んな痛みに蓋をしながら、顔のデカさを自覚しながら、今日も小さめのマスクに手を伸ばします。早く供給が追い付きますように(できればメガネが曇らないタイプ)!(シズ)

第921号 内需総崩れを総理に問う