第885号 「衆参ダブル選挙」迫る!

2019年5月25日 (土) ─

 夏の参院選が迫る中、衆院を解散しての衆参ダブル選挙の可能性が高まっています。憲法改正や消費税など、争点は多岐にわたりますが、最も重要なのは庶民の「生活」だと思います。

◆悪化する経済情勢
 21日、私がデフレ脱却論を国会で展開した時の論理的支柱としてご指導頂いた、岩田規久雄前日銀副総裁や、藤井聡京都大学教授らが中心となって開催された「消費税増税のリスクに関する有識者会議」に出席し、意見交換を行いました。

 ここ最近、経済統計は軒並み景気の悪化を示しています。内閣府は13日に発表した景気動向指数の基調判断を、6年2か月ぶりに「「悪化」に引き下げました。また、20日に発表された今年1~3月期のGDP成長率は、全体ではプラスとなったものの、実態は輸入(内需)が大幅に減って、輸出(外需)がさほど減らなかったことによる「かさ上げ」が原因で、輸入減がなければ年率名目でマイナス2.7%という深刻な状況です。

 そして、生活実感として最も重要な直近の3月の実質賃金は、対前年比でマイナス2.5%と大幅に悪化しています。消費税増税を行う環境にないのは明白で、有識者会議でも、延期は当然という点で意見は一致しました。

◆庶民は一貫して不景気
 安倍総理にとって、解散する理由は、単に今なら野党に勝てるというものであり、争点は後付けに過ぎません。消費税増税を延期してその是非を問うのではという声もありますが、今の野党の弱さを見るにつけ、逆に、経済は依然として底堅いと主張し、強気に増税断行を表明しての解散の可能性が高いのではないかとも思い始めています。

 しかし、大多数の国民の生活は一貫して苦しい状態にあったというのが実態です。実質賃金は、消費税が8%に増税されて以降、長期的に大幅に下落しています。また、増税により家計の負担は増え、約8割の国民が、景気回復を実感していないと答えています。むしろ、国民の生活感覚にようやく政府の統計が追い付いて来たというのが現実です。

◆税制全体の抜本改革を掲げる
 こうした状況の中で、消費税増税の是非が争点となった場合は、野党にとって大きなチャンスになります。増税の凍結を主張すべきなのは当然として、単なる増税の凍結だけでは国内消費は低迷したままで、問題の先送りに過ぎません。つまり、総選挙の争点は増税の是非だけではなく、内需を活性化させるために、消費税を含めた日本の税制をどう作り直すかだと考えています。

 内需を活性化させるためには、消費の最大の阻害要因である消費税を引き下げ、富裕層に有利な所得税控除の見直しなどで税収を確保する抜本的な税制改革を行わなければならないというのが私の一貫した主張です。前回2017年の解散総選挙の際も、代替財源を示した上で、消費税減税を断行する政策を掲げましたが、政党の分裂騒ぎもあり、有権者の皆さまに十分説明出来なかった経緯があります。

 今、与野党ともに、消費を活性化させ、生活を向上させるための有効な経済政策を打ち出せないでいます。私は無所属のしがらみの無い立場から、消費税減税と税制の抜本改革を最大の経済政策として堂々と掲げ、迫る総選挙を闘い抜きます。          

 

スタッフ日記「ドライバー視点のカメラから」

 私は大変にどんくさいので、免許を取って早々に運転をあきらめ、今に至っています。

 どれだけどんくさいのか。

 例えば、後ろを向くと左右がよくわからなくなってしまうのでバックで車が停められない、とか、怖くて前方しか見られないため、カーナビの画面を確認できず、音声ガイドを頼りに進んだら目的地にたどり着けなかった、などたった数度の運転なのに語りつくせないほどのエピソードが残っているくらい残念な状態です。こんなことではいつか大きな事故を起こすに違いない、そう思って運転をやめたのです。

 今は身分証としてしか使っていない免許証ですが、先日更新の手続きをしてきました。

 手続き後の講習で流されるビデオは、最近の衝撃的な事故を受けてか、車と人が衝突する瞬間をドライバー視点のカメラから何度も見せられるという大変ショッキングなものでした。

 今は講習、これはビデオ、とアタマではわかっていても、元来ビックリ症の私は、人がぶつかる瞬間には身体がビクッとするのを止められません。時には「おうっ」と声まで出る始末です。

 しかし他の人たちは至って冷静沈着で、200人の教室の中で落ち着かない様子なのは私だけのようでした。なんと恥ずかしいことでしょう…。

 きっとあの中で最も事故の恐ろしさを啓発されたのは私に違いありません。でも気持ちが向かったのは「気をつけなきゃ」ではなく「もう運転絶対ムリ…」の方でした。

 こんな私でもいつか運転できる日が来るのでしょうか。(シズ)

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