演武

2008年5月14日 (水) ─

 実践空手というのがある。その代名詞は極真空手。

 まだ二十代前半のころ、通っていたボディイビルジムには後に世界一に輝き館長に就く松井章圭選手や緑健児選手などがいつも来ていた。

 極真空手は直接打撃製の「フルコンタクト」。それこそ一撃必殺となる。一方、「型」を重視し「道」として完成した伝統的空手は組手も「寸止め」となる。相手へのダメージはフルコンタクトとは比べ物にならない。さらに「型」を突き詰めると「演武」となる。こちらは、ダメージはゼロである。

 国家公務員制度改革基本法の審議入り。民主党トップバッターとして質疑。修正も視野に置きながらということで、廃案に追い込む空気は薄い。

 僕の質疑は、いつもフルコンタクトの直接打撃。審議を止めよ!と、相手のダメージが大きければ大きいほど良いとされる場面に投入されることが多かった。しかし、どうも今回は勝手が違う。

 代表質問は「寸止め」でやったが、質疑はさらに一問一答形式となるので組手は危険だ。それこそ、フルコンタクトの癖が出て強烈なダメージを与えてしまう可能性だってある。となると選択は、「演武」しかない。

く、苦しい...。
得意じゃ...ない...。

と少々、もがきながらのトップバッター質疑を終える。

 おとなしくやってたつもりが、ついつい、演武から組手になってさらに間合いが縮まって...直接打撃に...。いかーん!、ととっさに引く。

 難しいなあ。

 力の加減つけたりするのも、すごく苦手。

演武