駆け込み許可

2009年9月11日 (金) ─

 高速道路無料化についての具体的な説明も、そろそろ政策担当としての役割の範疇としは収束に向かいつつある。あとは政権発足後の政策遂行責任者(担当者)に委ねることになる。

 選挙後、注目政策としてマスコミに取り上げられると同時に厳しい意見に晒された「高速道路無料化」ではあったが、「高速道路政策大綱」の担当者として伝えたかったことは、
(1)道路族のための「高速道路特定財源」と化した有料道路料金という国民負担を、本来の国民生活の一助に振り向ける
(2)族議員、官僚、一部の業界団体の利権の温床を断ち切る
(3)経済対策はもとより、地方の活性化の一助とする
の三点であった。

 十分ではなかったかもしれないが、担当者として自分なりには一生懸命伝えたつもりである。環境問題についての説明が足りなかったとの反省はあるが、さらなる議論や説明は新たな担当者が説明されるだろう。

 一方、役所は政権交代間近などお構いなしに、粛々と自らの(利権のための?)政策を進めている。その一つが、4月の国幹会議で議決した高速道路暫定二車線の四車線化事業開始決定である。

 8月28日、まさに投票日直前に国交大臣による事業開始決定は、駆け込み許可の何ものでもない。

 これについては、5月の補正予算審議で僕が「合併施工(がっぺいせこう)方式」などという、はぁ!?、と首をかしげ疑いたくなるような理論で「不採算事業」を「採算事業」と強弁する手法そのものを問うたのだけど、役所は相変わらず意に介さずだね!

 民主党のマニフェストに掲げられ中止を明記されている「八ツ場ダム」については9月予定の本体工事入札を延期しておきながら、国民に知られていないだろうこの事業に関しては投票日直前にこっそりと進めるなどは、「駆け込み許可」と言わざるを得ない。

 しかし、この道路予算、そもそも事業費規模で言えば本年度補正予算国費だけでも2613億円、総事業費1兆1千億円にも上る。他方、八ツ場ダムの総事業費は4600億円。桁が違うのである。目を向ける方向をキチンとして欲しいと、切にマスコミ願う...。

 こんなことが、政権交代が決した今日もいまだ行われている。放置するわけにはいかない。とことん、皆さんに伝えていくしかない。

 今日も、新幹線で上京中。明日の朝のテレビでもまた、しっかり自分の責任の範疇についてお伝えする!

駆け込み許可