議論は事故収束の為に

2013年10月19日 (土) ─

 汚染水に端を発した、国費投入の在り方、東電の在り方、ひいては救済スキームの見直しと新たな事故収束専門の組織構築が必要だと説明してきた。

 党内の議論も来週以降により詰めた議論が始まるところだが、この見直しについて重要な要素は、事故収束がより強固に進められるということである。

 繰り返し述べているが、東電が「事業継続と事故処理のジレンマ」に陥っている状況を打破し、より専門的に事業の継続性などを気にせずに事故収束に当たる専門機関を作るためにも、法体系としての救済スキームの見直しも併せて行うべきではないかと提言しているところだ。

 専門組織として、「廃炉機構(仮称)」の創設を自らの案として提示した。これは、汚染水を含む福島第一原発の事故処理と他の原発の将来の廃炉も担う組織として独立させるものである。東電の汚染水対策本部にとどまらず、将来の技術蓄積のためにも廃炉技術関係も含めて切り出し、さらに他の電力事業会社や原電、JAEAや重電力メーカーなどからも資本を入れて行く。また、電力事業者が積み立ててきた廃炉積立金なども機構に移転させるものである。

 基本は独立採算を取らせるべきであるが、必要に応じて国の支援も可能とするなどの、国のコミットメントも必要だ。

 英国の2005年4月1日に発足した原子力廃止措置機関(NDA:Nuclear Decomissioning Authority)も、国を挙げて集中的に廃炉作業に取り組むことの参考になるだろう。

 このように、結果として組織全体と国の関わり方、東電の在り方を議論することこそが最も早くかつ確実に事故を収束させていくために極めて重要であることを改めて、伝えたい。

議論は事故収束の為に