第808号 問われる国会のチェック機能

2017年11月4日 (土) ─

 1日、特別国会が始まりました。自民党は、民主党政権時代以来、野党に多く配分されてきた国会での質疑時間を見直し、「議席数に応じて」=「与党に多く」時間を配分することを主張しています。

 「森友・加計」問題についての、会計検査院報告や大学設置認可が今月上旬にも予定される中での「自民一強」の暴挙に、国会のチェック機能が弱まることが懸念されます。

◆元々は自民党の提案
 政権が提出する法案などを慎重に審議するため、国会では、これまで、与党2、野党8の割合で質疑時間が配分されてきました。

 今回自民党内から上がっているのは、この質疑時間を、各党の「獲得議席に応じた」配分に変更すべきだという意見で、菅官房長官も「当然のこと」と賛意を示していますが、そうなると、今後の質疑時間の配分は、「与党7、野党3」となり、圧倒的多数の与党の前に、野党の質疑時間は大幅に少なくなってしまいます。

 しかし、そもそもこの「野党に多く」質疑時間を配分するシステムは民主党政権時代、当時野党であった自民党の要請に応えて決まった運用です。したがって、この一連の流れは、自らが与党になった後で正反対のことを主張しているといっても過言ではなく、不可解と言わざるをえません。

◆弱まる「国会のチェック機能」
 我が国では、国会に提出される法案の多くは内閣が提出しています。

 例えば、今年1月から6月の通常国会で成立した73の法律のうち、内閣が提出した法律は63あるのに対し、議員立法で提出された法律は10に過ぎません。そして、内閣が提出する法案は、国会提出前、事前に与党内で審議が行われ、与党の了解を得た上で国会提出されて審議が行われます。

 国会へ提出する際には与党はすでに法案を了解しているため、与党からの質問は、質問の内容と回答を事前に官庁側と詳細に打ち合わせた、出来レースのようなものになることも少なくありません。

 また、内閣に対する疑惑を追及するのも国会の役割ですが、与党議員にとって閣僚は「身内」であり、追及は甘くなりがちです。

 こうした中で与党の質疑時間を大幅に増やすと、国会質疑の多くが単に内閣の方針を確認するだけになってしまい、国会のチェック機能が果たせないという結果にもなりかねません。

◆背景に「森友・加計」問題か
 今月上旬にも、森友学園問題に関する国の会計検査院の報告書が出されると言われており、また、加計学園の獣医学部新設問題に関しては、11月8日にも文科省が開学を認可する予定です。このタイミングでの与党への質疑時間配分の主張は、安倍政権が野党からの追及から逃れることを意図していると言われても仕方がありません。

 国会質疑とは、国民の声を政治に届けると同時に、政府の姿勢を質し、国民生活に必要な政治とは何かを議論する、国会議員としての大切な職務です。

 私が現在質疑に立てないことは残念ですが、国会が立法府として、行政府たる内閣に対するチェック機能を果たすためにも、野党の国会質疑時間の大幅縮小に反対します。(了)

 

森ちゃん日記「忘れない言葉」
 秋が深まり、一斉に色づき始めた木々がそうさせてか、日常的に眺めていた景色がいつもと違って見えて、心の変化にも気付かされます。それでも、冬を前にした澄み切った空気を胸いっぱいに吸い込むと、やはり秋の香りがして、鼻にツンとかかる冷えた空気は、きゅっと引き締まる思いにさせてくれます。

 北海道では、もう初雪の時期かな。と考えながら、地元では厳しい長い冬を前にするこの時期は、ある意味で準備期間になります。なんせ自然が厳しい土地なので、これから来る極寒の冬の風雪に耐えるために、衣食住を準備していく、勿論気持ちや身体も少しずつ、そんな期間です。北海道開拓の歴史は150年前、果てしない広い大地の真ん中で、到底人が住めるような状況ではないこの土地を目の前に、開拓者の先人たちが何を考えたのか、簡単に想像することはできないが、どんな厳しい状況でも、前へ進む。ある意味で受け入れることから始めた、その開拓スピリッツをいま一度考えてみたい。

 奈良の地を踏んで6年。一つの区切りを迎えました。

 ただ、自らが決めた事には責任を持って全うしたい。今ここに立っているのは、忘れもしない言葉があったからです。当時は、大学4年の忘年会、就職を目の前にした若者に向けられた言葉がありました。

 「挑戦し続ける。常に挑戦の日々、勝ち続けるためにいま何ををするか。」

 当時、国土交通大臣だった、政治家が一人ひとりの学生に正面から向き合う姿に心奪われ、そして、この6年スタッフとして、皆さんとそして、馬淵澄夫と歩んできました。再挑戦できる社会を、と希望を持たせてくれた馬淵澄夫と共に今こそ、あの言葉を思い出して、前へ進みたいと思います。

第808号 問われる国会のチェック機能