第714号 パリ同時テロに憤る

2015年11月21日 (土) ─

 現地時間13日、フランスのパリで過激派組織IS(イスラミック・ステート)の犯行と見られる同時多発テロが発生し、120人以上が犠牲となりました。これは何の罪もない一般市民を無差別に襲った残虐な行為であり、いかなる理由があるにせよ、断じて許されるものではありません。

◆テロに結束して対峙する

 今回のテロの背景にあるのは、ISの局面打開に向けた動きです。実効支配地域のシリアやイラクの一部をアメリカに空爆されたISは、支配地域以外でテロを行うことで局面打開を図っていると見られています。ISの意図は、敵対する国の首都で無差別な一般人殺戮(さつりく)を行うことで国民の恐怖心を煽って世論を分断し、経済活動に打撃を与えるところにあると考えられます。

 また、今後については、フランスのバルス首相が「数日か数週間以内に再びテロが起きる可能性がある」と述べる一方で、IS側も「これは攻撃の始まりに過ぎない」という犯行声明をネット上に投稿するなど、さらなるテロが発生する危険性があり、緊張感が高まっています。こうした中でISと対峙するためには、国際社会が結束してテロと対峙するとともに、テロによって市民活動・経済・政治が動じることはないことをしっかりと示す必要があります。

◆COP21へ向けて

 その点で、11月30日からパリで開かれる、2020年以降の温暖化ガス削減の国際的な枠組みを話し合う「国連気候変動枠組み条約第2 1 回締約国会議(COP21)」は重要です。テロに屈せず予定通り開催し、各国首脳が連携を表明する意義は大変大きいものです。

 COP21の主要なテーマは、地球温暖化を防ぐため、「ポスト京都議定書」となる新たな国際枠組みを構築することです。 地球の平均気温は上昇し続けており、海面上昇や生態系の変化を食い止めるための温室効果ガスの削減は急務です。

 京都議定書は1997年に開かれた京都会議(COP3)で採択されました。しかしこれは先進国のみに温室効果ガスの削減目標を定め、発展途上国には削減目標を定めなかったことや、アメリカやカナダが離脱したことなどから、地球全体での取り組みとしては不十分なものに終わっています。

 今回のCOP21が目指すのは、気温上昇を2度未満に抑える目標の共有や、温室効果ガス削減目標の、発展途上国も含めた枠組みの合意で、これらは今後に向けて大きな意味を持つものです。

 私も国会を代表し、各国議会議員との会議を行うため、日本の議員団の一員としてパリに向かいます。日本政府は、2030年度に2013年度比26%の温室効果ガスの削減を掲げていますが、これは民主党政権時の取り組みに比べ、明らかに後退しています。

 会議の内外ともに厳しい状況での交渉ですが、党の環境政策の責任者として、また国会の代表として、未来への責任を果たすためにも、各国が温室効果ガスの大幅な削減に向けた野心的な目標を導入するよう働きかけ、日本が環境外交の場でリーダーシップを発揮できるよう努めて参ります。 (了)

 

スタッフ日記「思い出の光景」
 私がまだ20歳の頃なので、随分と昔の話です。

 就職活動を控え、外国を見てみたい!そう思ったのが始まりでした。

 土方で稼いだお金でカリフォルニア行きの飛行機に乗りました。出会った人の家に泊めてもらったり、ダウンタウンの10キロマラソンに飛び入り参加したり、公園で野宿をしたり、大学で友達になった学生達の所に転がり込んでアルバイトをしたり、そんな一つひとつが私には心躍る冒険でした。

 2人組の女の子が公園のベンチで「彼の気持ちはわかるけど私はlikeでloveやないねん」などと英語で言っているのを聞きながら、恋愛も同じなんや!そう感じながら私自身の未来について想いを馳せていました。

 そんな時、日系人の牧師さんがいると聞き、あろうことか私は仕事の紹介を頼みに行きました。すると初老にさしかかったその人は優しいまなざしで「そんなことは違法なのでできません」それが出会いでした。

 ある時、その牧師さんが私を食事に招き、心尽くしの日本食で奥様と一緒に迎えてくれました。

 食事をしながら家族や故郷の事、牧師さんの若かった頃の事など、ごく普通の会話が繰り広げられていたその刹那でした。なぜか突然、万物への感謝と思いやりに溢れたご夫妻を包む日常を、私は心の底から美しいと感じ、偶然の出会いを心からありがたいと思うとともに、大変な感動に包まれました。そんなことを感じたのは後にも先にもあの時だけでした。

 あれから随分の月日が流れました。私はこれから先あの時に出会った光景、そしてあのご夫妻のような人生を送ることができるのか、まだまだ自信が持てません。(チュウ)
 

第714号 パリ同時テロに憤る