第678号 「政治とカネ」の責任を質す

2015年2月28日 (土) ─

 23日、西川公也農水大臣が補助金受給企業からの寄付等、政治資金をめぐる問題の責任をとって辞任しました。

◆繰り返される閣僚の辞任
 過去30年間の歴代内閣において、いわゆる「政治とカネ」が原因で辞任した閣僚は、計17人にのぼります。このうち、安倍内閣は第1次から第3次までの通算3年2ヶ月の間に、実に7人もの閣僚が政治とカネの問題で辞任しています。比率にして17人中7人と、この30年で政治とカネで辞任した閣僚の41%を占めています。さらに、政治とカネの問題で第3次安倍内閣での再任を固辞したとされる閣僚も合わせれば、実に18人中8人、比率にして44%にものぼります。歴代内閣の中では突出して多く、異常であると言わざるを得ません。安倍内閣は、憲政史上、最も「政治とカネ」にまみれた内閣なのです。

◆問題に目を背ける安倍総理
 私は25日の予算委員会質疑において、この問題について安倍総理の「任命責任」を直接ただしました。しかし、安倍総理は、「任命責任は自分にある」としながらも、「政策を前に進めていく」ことによって責任を取るつもりであるとの旨の答弁に終始するにとどまりました。政策を前に進めていくのは内閣として当たり前のことで、閣僚辞任に対する任命責任を果たすことにはなりません。この場合の任命責任とは、政治とカネの問題で違法な行為の疑いがある大臣を任命したことです。

 安倍総理は、「政治とカネ」の責任を、「政策遂行」の責任に置き換えることによって、問題のすり替えをしています。本来、責任の取り方としては、総理自らが率先して説明責任を果たして疑惑を解明し、二度と政治とカネに関する疑惑が起きないような仕組みを構築して行くことです。安倍総理は政治とカネという本質的な問題を、今後の政策の推進という問題にすり替えた答弁をしているに過ぎず、反省が全く見られません。このような安倍総理の姿勢は、9年前から何ら変わっていません。

 総理は、第1次内閣における閣僚辞任の際にも、任命責任は自分にあるとしつつ、政策を推進することで責任を取る旨の発言を繰り返していました。その後、閣僚が政治とカネの問題で次々辞任を余儀なくされていること自体が、総理が政治とカネという問題の本質から目を背け続けてきた証左です。

◆政治とカネの癒着を断つ
 今回の一件を、西川前農水大臣の辞任だけで終わらせるべきではありません。安倍総理が果たすべき任命責任とは、口先だけの謝罪ではなく、国民への説明責任であり、具体的には政治とカネの関係についての実態解明の調査と再発防止策を講じることです。総理は、既に疑惑が上がっている大臣及び全ての閣僚について、徹底的な情報公開と第三者による調査を行うよう指示すべきです。そして、仮に今後さらに政治とカネの問題で辞任する閣僚が出た場合には、内閣総理大臣の職を辞する覚悟で取り組むべきです。今の総理には、その覚悟と決意が欠けていると言わざるを得ません。

 私は、まさに政治とカネの癒着を断つことを実践してきた政治家として、今後も強く訴えてまいります。(了)

 

スタッフ日記「味覚と視覚」
 「残念~、不正解です!代議士は“二流”のパイプイスへお願いします!」

 恒例のまぶち会「春のつどい」の隠れた人気コーナー、アトラクションゲーム。今回はテレビでやっている格付けチェッククイズをまぶち事務所流にアレンジして行います。不正解だと代議士のイスや着るものがどんどんみすぼらしくなってゆくという仕組みです。

 冒頭のせりふはその1問目、目隠しをして2つのお菓子を食べ比べ、A・Bどちらが高いか当てる問題の中の一場面です。事前に私も試してみましたが、お菓子が見える状態で食べ比べると「全然違うやん。」となるのに、目隠しをすると急に分からなくなります。

 調べてみたところ、視覚は五感全体の83%も情報量を占めており、味の判断も、目で確認し、食べた味の記憶を巡り、判断する部分もあるとのことでした。特に男性は女性に比べて視覚が発達しているので、著名な脳科学者の中には「目が見えていると便利すぎて脳の回路がさぼってしまうので、時々目をつむって部屋を歩き、普段使っていない回路を使う」と言っている人がいるほどです。

 視覚を遮断すると、それまでは視覚に頼っていた他の感覚が活性化され、脳のバランスが回復するだけでなく、新しいことに挑戦しようとする右脳を刺激する効果もあるようです。暗闇の回廊を歩く「戒壇めぐり」も修行の場と聞いたことがありますが、脳科学的にも効果があったとは意外です。

 さて、冒頭のゲームは3月8日(日)の大阪会場でも行います。一切仕込みナシのガチンコ勝負ですので、不正解ごとにランクが下がり、代議士が最終的にどんな状態になるか、是非ご覧下さい。 (お松)

第678号 「政治とカネ」の責任を質す