第603号 原発汚染水、政治がすべき決断 

2013年8月31日 (土) ─

 党内に「東京電力福島第一原発汚染水対策本部」が設置され、副本部長に就任しました。

◆これまでの取り組み 
 福島第一原発の汚染水問題は、原発事故発生直後の2011年3月に私が首相補佐官に就任した時から取り組んできた問題です。当初、東京電力は、地下水が原発の放射性汚染水と混ざり合い、海へ流出していることを認めようとしませんでした。しかし、私は建設会社で土木に携わった経験から、阿武隈山系から流れ出る地下水の最下流に位置し、台地を深さ約20mも切土して建設された福島第一原発の立地特性から、地下水対策の必要性を直感的に認識し、地下水の解析や、原発内の過去の地下水漏れ等のデータを突き合わせ、東電を動かしました。 

 検討の末、立案されたのが、原子炉サイトの四方に地中深く壁をつくり、四方を囲うことで地下水の流入を止める「地下遮水壁」でした。原発事故から3ヶ月後の2011年6月11日、私は、当時国会議員として初めて高線量下の福島第一原発4号機の原子炉建屋に入り、耐震補強工事の確認をするとともに、地下遮水壁の境界画定を行いました。 

 実施段階まで進めた計画は、しかし、私が補佐官の任を解かれ政府を去るとひっくり返されてしまいました。その後、先の通常国会で、汚染水問題を国会質疑で繰り返し取り上げ、政府を追及し、経産大臣の方針転換答弁を引き出し、ようやく事態が動き始めました。

◆今、政治がすべき決断とは 
 現在、政府・東電が検討しているのは凍土方式による遮水壁、すなわち、凍結管を地中に入れ、原発周囲の土を凍らせることにより、遮水壁をつくるというものです。しかし、凍土方式はその特性から、汚染範囲が広範囲に及ぶ場合は不適切というのが、2年前、官邸の「チーム馬淵」における検討結果でした。当時導き出した結論は、粘土質の「ベントナイトスラリーウォール」による地下遮水壁がベストというものでした。また、当時の「チーム馬淵」の構想は、「地下の壁」だけではなく、ポンプによる地下水管理、地上のコンクリート地盤化、上空のカバーを含めたトータルの構想でした。現在の状況にあてはめても、当時の判断は決して間違っていないと確信しています。 

 工法はどうであれ、地下遮水壁の完成は2年後です。現在、1日400tの汚染水が発生し、海洋汚染を続けている状態で、もはやそんな悠長なことを言っている状況ではありません。何よりも重要なことは今すぐにでも山側からの地下水の流入を防ぐことです。 

 まずは、応急措置として、一刻も早く陸側、海側に多重の鋼矢板を打ち込み、地下水位を下げることです。同時にポンプで建屋地下の汚染水位を下げる。これらは、今後どのような工法を地下遮水壁に採用しても干渉するものではありません。 
 専門家の意見が割れる状況の中、決断できるのは政治サイドだけです。そして国会質疑を通じて正しい決断を政府に迫るのが野党の役割です。 

 国会では、9月上旬に、汚染水問題に関する閉会中審査が行われる見込みです。前にも述べた通り、2年前と違ってベストの選択はもはやありません。だからこそ、ワーストの選択をさせないために政府を正していく必要があると思っています。(了)

 

スタッフ日記「故郷っていいな」 
 私は国会事務所でインターンをさせていただいている大学生です。馬淵事務所で強く感じるのは代議士の地元への愛です。代議士の奈良と東京の往復回数や毎週の朝の駅立ちなどの話を伺うたびに、その思いが伝わってきます。現在は東京の大学に通っていますが、私自身も地方出身なので、代議士や事務所の皆さんの地元への思いを通して、自分の故郷やお世話になった人たちを思い返すいい機会となりました。 

 私の地元は香川県です。例に漏れず私もうどんは大好きで、地元に帰ってうどんを食べたり、友人や親兄弟、お世話になっていた方々にお会いしたりすると温かい気持ちになるものです。そうした変わらない安心感が故郷にはあるように思います。 

 交通機関の発達で私たちと故郷やそこに住む人との間の距離は格段に近づきました。しかし、私たちは本当に故郷を大切にできているのかな?そんな風に思うことがあります。 

 少なくとも私に関して言えば、親孝行すら未だままならない状況で、この問いに胸を張って「ハイ」と答える自信はありません。ただ、このインターンを通じて、その重要性に改めて気付いたのは大きな収穫でした。 

 「かっこいいでしょ?」といい歳をしてジャニーズのアイドルを見せてくる母親。相変わらず抜けていて「なめらか杏仁こってり目にで!」といきなり飲食店で無茶な注文をしてしまう友人、等々、周りにはため息の出るほど個性的な人が沢山いますが、一人ひとりが私を待ってくれている大切な人だと改めて思うことができました。と同時に自分も狙って笑いを取るようではまだまだと感じる今日この頃です。(ラルフ)

第603号 原発汚染水、政治がすべき決断