第538号 ワシントン・リポート①
日本・米国議員会議という日米両国の国会で唯一認められている公式会議に出席のため、与野党含めた超党派の10名の議員団の1人として23日よりワシントン入りしました。日程は、政治・経済についての議員間での実質的討議が中心となりましたが、多くの政治関係者との会合を行い、現時点における日米問題の整理を行いました。
今秋のアメリカ大統領選挙の動向は現時点ではオバマ大統領が優勢を保ってはいますが、決して安泰というわけではありません。世論調査では米国史上、最も浮動層が高いという結果が出ていますが、その最大の理由が経済状況の悪化です。共和党候補者指名確実のロムニー氏も自らの経営や経営再建の経験から、オバマ政権の経済政策やマネジメント能力の欠如を厳しく指摘しています。しかし、外交政策に関しては2名ともそれほど隔たりがないので、いずれにせよ我が国との関係が大きく変わることはないと思われます。
◆米国の原子力へのスタンス
エネルギー問題に関しては、日本の方向性が見えないと感じているようです。核不拡散を最重要視している米国は福島第一原発事故の深刻さを理解する一方、原子力産業・技術の輸出国でもあるため、同盟国・日本の動向を注視しています。
再稼動や電力需給に対する対処の方法、代替エネルギーの方向性などに対しての関心は高いものの、原子力政策の出口となるバックエンド問題については米国もモラトリアムにあります。原子力推進のエネルギー庁は、使用済核燃料の再処理を認めることにより、原子力利用が各国で推進されることを想定し、核不拡散のスタンスを取る国務省は核兵器製造技術の拡散につながる再処理は認められない、とする矛盾した立場が政府内に生じることになるからです。従って、ウラン濃縮と再処理に関してはこれまで同様、各国ともに可能性を追求するだろうが、一般論のレベルに止めなければならないと考えている、というバーンズ国務副長官の意見が政府見解と共に国務省を代表しているように感じられました。
◆協力してエネルギー開発を
多くの米国関係者は原発問題についての日本の躊躇を、理解するとは述べましたが、一方で電力不足や原油価格高騰のリスクをあげ、国民が納得できる説明が再稼動のために必要、との指摘もありました。これは原子力依存度が下がった際の代替エネルギーの検討を日米協力のチャンスととらえての発言であり、再生可能エネルギーやスマートグリッドの推進など、より高度のエネルギー効率にするための技術開発は今後の鍵です。
米国内では石油の代替として低価格で産出できる天然ガスを輸出するプランが注目を集めています。現時点では米国民主党が反対していますが、日本は震災と原発事故という特殊事情により特別の扱いとしてもよいのではないか、という意見もあります。日本国内においてはインフラ整備が必要となりますが、日米安全保障の観点からも重要な展開の1つになりえます。
また、エネルギー安全保障や、エネルギー需給の逼迫している日本への援助という観点から、アラスカの天然ガスや、メタンハイドレート、レアアースの可能性が提示されましたが、埋蔵量が豊富なため、日本への輸出と併せ、日米の協力による共同開発も考えてゆかなくてはなりません。 (了)
スタッフ日記「ウキウキ」
会社勤めの5年前の4月の桜が散る頃、夕方4時くらい、晴れた日でした。高級スタンド割烹であわび、ローストビーフを肴にハイボールを3杯飲んだのが、きっかけ。入会に必要な書類は取り寄せてあったし、後は勇気と時間の問題だったので、仕事も早く終わって、美味しいもの食べて飲んで、ウキウキしてたし向かったわけです。ほろ酔いでフィットネスクラブへ。そしてやや赤い顔して手続き済ませ、ついでに装備一式その場で揃え、小学校以来のプールに入りました。
自分が25m泳げるかどうかも判らず、ましてや酔ってるわけで、他人に迷惑をかけることの無いよう、水中歩行の軽く運動&ジャグジー。その日を終えました。
それから約4年半、平均して週1回泳いでいました。最初は12.5m位、つまりほとんど泳げない状態から、他人の泳ぎを観察して徐々に距離を稼ぎ、3kmは安定して泳げるまでになってきて、4kmが射程されたあたりで一旦休止したのが昨年夏でした。
先日、桜の散る頃、また泳ぎたくなったので久しぶりにプールに行きました。最初は苦しくて苦しくて、25m泳ぐたびに休んで、「何で泳がなければならないんだ?」「泳ぐ事に何の意味があるんだ?」などと水の中で自問自答しながら15往復目を迎えてようやくペースをつかみ、36往復して、その後ハイボールを飲みに行きました。ウキウキしてたから。桜も散って新緑の季節、もっと泳げる、そんな気分は気持ち良い。(ポップ)