第537号 想定外の地震を想定せよ 

2012年4月21日 (土) ─

 政府は大飯原発3,4号機について「新たな安全基準を満たしていることを最終確認」したとして再稼動を認める方針を決定しました。しかし、先週お話したように、私はこの判断の元となる新基準が拙速なものであると危惧しています。

◆リスクを認識している保安院 
 政府は、再稼動の安全基準を策定するに当たり、様々な意見聴取会を開催し、専門家の意見を反映させてきたと言っています。このうち、地震・津波に関しては「地震・津波に関する意見聴取会」を15回開催し、ここでの議論を参考に保安院が「平成23年東北地方太平洋地震の知見を考慮した原子力発電所の地震・津波の評価中間とりまとめ」を公表しました。 

 実は、意見聴取会中に保安院が配布した資料では「「震源を特定せず策定する地震動」についてはその策定に係わる考え方を整理する必要があると考える」と記されているのですが、最終の中間取りまとめからはこれが削除されました。つまり、この部分に関する見直しは行われず、安全対策にも反映されないことになったのです。 

 この議論の過程からも明らかなように、保安院は、リスクを認識していても、安全対策や基準には反映しない姿勢であるため「想定外の地震」の恐れは未だに存在し続けています。

◆想定外の地震を想定せよ 
 政府による再稼動に当たっての新基準では、地震及び高経年化による影響は、電気設備の損傷等による外部電源喪失しか認めていません。 

 例えば、地震動により原子炉プラント自体が損傷を受けた等それ以外の地震による影響については、様々なリスクが想定されているにもかかわらず、根拠にもならない理由だけでそのリスクを排除しています。しかし、こうした姿勢そのものが「安全神話」の元凶そのもので、今回の再稼動に向けた「新基準」は、また幻影に過ぎない新たな「安全神話」を作り上げようとしているように私には思えます。 

 想定外の地震、想定を超える地震動、想定を超える津波の襲来、という事実に目を背けることなく、政府は国民の信頼を回復するため、何よりもまず、最初に想定外の地震を想定する努力を行うべきなのです。 

 具体的には、地域で起こりうる最大規模の地震を把握し、その地震が原子力発電所の直下で発生するケースを基準地震動として採用すべきであり、設計上の地震動に関しては以下のように見直すことが必要です。
②震源を特定する考え方をやめ、震源は直下型を前提とする
②あらゆる角度から調査を行い、その地域で発生しうる最大の地震規模を設定する
③具体的な地震動については、シミュレーションや過去の地震動の観測記録を参考としつつ、耐震設計上最悪の条件になるものに設定する 

 そして、指針類の見直し方針を明確にした上で、原発の再稼動に向けた安全性の確認を第三者のチェック受けつつ行うべきなのです。 

 私は、原発の今後を訴えて国政を担うのは、民主党政権だとか他の勢力だとか論じる気はありません。ただ、この厄災に対し、私達は科学と技術の知見をもって、安全を実際には誰も見たことのない「神話」ではなく「日々の暮らしの中にある具体的な営みの積み重ね」に変えていかねばならないと強く考えています。 (了)

 

スタッフ日記「特命係長リターンズ」 

 お久しぶりです。2年ぶりに帰って参りました!前回、日記を掲載した際は、学生インターンでしたが、今日からは馬淵澄夫事務所のスタッフとして日記を書かせて頂きます! 

 つまりは、4月1日より事務所のスタッフとして働かせて頂いている、という訳であります。 

 遥々、北海道の片田舎(笑)から上京した私ですが、私の運命を変えたのは代議士との出会いでした。インターン生として“政治家” と関わる夢のような日々が始まり、武士のように自己を確立し、自らに厳しく、周りを叱咤激励し、熱い真心を持った代議士を、学生ながら目標とするようになっていきました。その後、就職活動も一段落した私は事務所の忘年会での代議士のこの言葉に鼓舞させられました。

「常に挑戦する姿勢を忘れるなよ、そして、誠実でいること」 

 それから2週間、自分が信念を貫き、人生を掛ける生き方とは何か考えました。覚悟を決め、代議士を支える小さな支えとして馬淵澄夫と共に歩いていく、そう決意したのです。 

 北海道では、開拓者たちが広大な荒地に屈せず、豊かな大地を作り上げてきました。そして今、私がその精神を受け継ぎ、そして、代議士と共に政治を切り拓いていく覚悟であります。皆様、新卒の社会人見習いではありますが、ご指導いただければ嬉しく思います。

追伸:5月7日からは、奈良スタッフとして活動して参ります。皆さま、よろしくお願い致します!(特命係長)

第537号 想定外の地震を想定せよ