平和の恩恵

2006年7月18日 (火) ─

 福岡から東京に直行する。日曜日ではあるが、会食が入っていた。前日まで奈良入りしていたチョロ松も同行。

 日曜日の銀座はガラガラだ。あちこちで景気は良くなったと聞くが、さすがに家族の外食などは銀座ではなく近場で済ますことが多いのかもしれない。

 カップル(アベックと書いたらあまりに古い!と笑われたけどこれでも古いか...?)が腕など組みながら歩いている姿を車から眺めながら、国連決議がどうなろうと、景気が多少良くなったり悪くなったりしたって、暮らしには影響がないとほとんどの人々が思っているのだろうと感じる。

 確かに、ことさらに不安をあおる気持ちはないがこのように平穏で安寧な日々をどのような努力によって得、かつ維持しているのか、いくのかということには誰も関心を示そうとしていない。

 朝から日曜日の報道番組は、国連決議の成果について議論されていた。

 北朝鮮への国連決議1695は、強制力を担保する国連憲章7章についての条項を削除して全会一致で採決された。15カ国の安保理で全会一致であることに重きをおいてのギリギリでの英仏案による修正受諾であった。この決断は正しい。全会一致ができたから、ということのみではない。次の北朝鮮のアクションを、極めて限定的に抑制させる効果を持つ。北朝鮮を孤立化させることが危険だという論が一部にあるが、そうではない。国際社会では認められない行動であることを国際社会が示したことに意味がある。

 中国が拒否権発動をちらつかせたことに対しては国際社会のルールを問うという意味で、「詰めていく」ことも戦略の一つだと思っていたが、さすがに政府はそこまで明確にすることを国際社会は是としないと判断したのであろう。

 何はともあれ、日本は堂々と「正論」を吐き続けるべきであり、それこそが日本の最大の武器であり潜在力である「高い精神性」を示すことになる。

 銀座での会食は、忙しい最中ではあったが目的を果たし、おいしく楽しく(かつ安く!!!)、終えることができた。

 ここにも、平和の恩恵を享受している一団がいることを自身が忘れてはいないつもりだ。

平和の恩恵