初の小沢党首討論

2006年5月18日 (木) ─

 民主党党首として、初の小沢代表の党首討論。国交委を終えて、第一委員室に駆け込む。

 小沢代表は、開会直前に颯爽と委員会の部屋に入ってきた。さぁ、どのような党首討論となるのか。

 冒頭、小沢代表は先ほどの厚労委での強行採決を上げて、何を焦っているのか!?、と問うた。

 静かな物言い、どちらかというと抑制的なトーンでである。

 小泉総理は、小沢代表の著書を取り上げてその中での小沢代表のかつての発言を引用し、多数決の正当性を訴えた。

 しかし、小沢代表は多数決を決して否定したものではない、むしろそのことを軽視してきたこの国の歴史に警鐘を鳴らし、審議を尽くしたのなら後は議会のルールである採決を行うべきであると断じた。そして、総理にその上で申し上げる、何をそんなに焦っているのか!?、と再度問うた。

 なかなか、重厚なそして老練なやり取りである。決して、声を荒げるでもなく淡々と語るその口調はむしろ総理を諭すかのようでもある。

 さらに、「自らが変わらなければならない」と代表選で語ったその自身の言葉については、「本質的には変わらないかもしれない」と小沢代表は語りながらも、お互いに少しでも欠点を直していく努力はしなければならないのではないかということだと結んだ。

 テレビ的に使われるとすると、この辺の「本質的には変わらない」の「切り取り」か?。

 そして、今日のこの国の混迷はまさに教育にあるのだということで、焦点を昨日本会議での趣旨説明となった教育基本法に持っていった。

 そこでは、民主党の教育基本法案のポイントが、教育を国の責任とした点と、教育行政の主体者として地方自治体の長と明確に規定したことを訴え、与党案との対比を説明した。

 この間も、極めて抑制的に討論は進む。

 小泉総理は、突然教育の問題点は親だ、と語りだした。子どもを抱きしめ、そしてそっと立たせて歩かせる、ことが大事だと語る。それは、その通りだ。

 しかし、場内からは「小泉家はどうなんだ!」、「刺客送って何を言っている!」などの、チョット聞きづらい野次が飛ぶ。

 何とも、不毛な世界がまたもや第一委員室に現出しそうになる。

 やれやれ、と思いながらも45分はあっという間に過ぎた。

 ある意味初回ということで、鞘当だったかもしれない。

 総理任期中にあと何回あるかわからない党首討論は、それなりに今までにない空気を第一委員室に漂わせたのであった。

初の小沢党首討論