医療制度改革法案の強行採決

2006年5月18日 (木) ─

 厚労委での医療制度改革法案の質疑は審議打ち切り動議による強行採決で決した。

 委員以外は傍聴者として、粛々と抗議するという状況だった。野党理事たちが委員長席に詰め寄るのを合図に自民党の戦闘要員の委員以外の議員が委員長席でそれを防ぎ、さらに野党の委員が突入するという構図となった。女性議員が差し替えナシで、委員長席に詰め寄っているのは少々痛々しかったが、委員外議員としてはなす術ナシ。

 実力行使やそれに対する野党の強硬手段が良いとは言わないが、何となく中途半端な対応に映って見えたのは、私だけか?!。

 国民に、与党の横暴さが果たしてキチンと伝わったのだろうか。

 何となく、徒労感に襲われてエレベーターに乗りこむと与党議員が、「甘やかしすぎるからこんなことになった!」、「民主党に審議時間をやりすぎて、いい気になった!!」、「議席数にあわせたドント方式で審議時間を割り当てないと、やってられん!!!」と、ボルテージが上がる。

 へぇー、そうなんだ、という感じ。

 何をそんなに焦っているんだろう、自民党は。

 やっぱり、政治日程的に延長がないといよいよ国会運営が厳しくなっているということか。小泉総理が、簡単に延長を容認する発言をしないものだから、自民党国対筋は相当に慌てているというのを耳にするが、本当のようだな。

 一番焦っているのは、細田国対委員長だろう。

 予算委員会を大物委員長の大島委員長に任せていたのを流れとしてその後の国会を、同様に自ら動くことなく「お任せ」にしてしまった責任は問われて当然だろう。

 最もいい例は、行革特での法務委員会でのバッティングだった。あんなこと、ちゃんと国会を見ている国対なら、あり得ない。

 そう言えば、あの時も細田国対委員長はあわてて、第一委員室に駆け込んできて、怒鳴ってたっけ。

 何やら、ある意味与党の緩みやたるみのしわ寄せで、ちょっとだけ運気が向いてきたのかもしれない。

 厚労委での審議の内容については、私が触れるよりもわが党のHP党などを見ていただくとして、この状況のバックグラウンドを少しでも想像していただければとのお伝えである。

 とにかく、自民党の焦りが本物であることの証であることは間違いない。

 そして、何よりも国民にとって不幸な結果を導く決議がなされたことも間違いないのである。

医療制度改革法案の強行採決