第587号 社会保障の議論を急げ 

2013年4月27日 (土) ─

 現在、政府では、昨年8月に成立した社会保障制度改革推進法に基づき設置された社会保障制度改革国民会議(以下、「国民会議」)において、社会保障の将来像が議論されています。

◆国民会議の議論の状況 
 国民会議は、15名の有識者で構成され、法令に基づく設置期限は今年8月21日とされています。医療・介護・年金・少子化対策の4分野について政府への提言を取りまとめる予定です。 

 超高齢化社会に向かう中で、消費増税分の使い道である社会保障の中身を議論する国民会議の役割は重大です。しかし、昨年11月30日に第1回の会合を開催して以来、多くの時間を関係団体ヒアリング等に割いており、個別テーマ(医療・介護分野)についての委員間での集中討議が先週19日になって始まるなど、議論のペースが遅れています。社会保障制度改革に関する有識者会議は、歴代政権の下で繰り返し設けられ、改革のためのメニューは既に出し尽くされています。大病院と中・小規模病院等の適切な役割分担、後発医薬品の普及、在宅医療・介護の充実、国民健康保険の運営主体の広域化等、高齢化社会を迎える中で、急増する医療・介護費用の伸びを抑えつつ、医療・介護の水準を落とさないための具体的方策や制度詳細について詰めの議論を急ぐべきです。

◆三党実務者協議 
 国民会議と並行して、昨年6月の民自公三党の確認書に基づき、公的年金制度と高齢者医療制度の改革については三党間であらかじめ協議することとされており、週1回程度のペースで三党実務者協議が行われています。しかし、後期高齢者医療制度の廃止や最低保障年金と所得比例年金を組み合わせて一元化した新しい年金制度の創設等の抜本改革を主張する民主側と、現行制度の修正で対応すべきとする自公側の主張が平行線をたどっている状況です。抜本改革の実施には一定の時間を要するため、当面の措置として現行制度の改善は当然必要ですが、国民会議で現行制度改善に向けた議論が行われていることを踏まえれば、政治の場である三党実務者協議においては、中長期の社会保障抜本改革の議論に真正面から取り組み、社会保障の将来像を提示し、国民会議での議論に政治の意思を反映すべきです。

◆迫る期限と先送りの懸念 
 社会保障制度改革推進法では、国民会議での審議結果等を踏まえ、法律の施行後1年以内に「必要な法制上の措置」を講ずるとされており、タイムリミットは今年8月21日です。しかし、2月の参予算委で、社会保障改革を担当する甘利大臣は、「法制上の措置」の解釈について、「法案要綱や骨子などの閣議決定も含めて柔軟な対応が求められる」と述べ、先送り示唆とも捉えられる答弁を行っています。 

 後期高齢者医療制度や年金問題等、過去の自民党政権で選挙の敗因となった事項を参院選前に議論することについて、自民党内では抵抗感が根強くあります。しかし、国民の負担や給付と密接に関わる社会保障については、政権与党と野党が次期参院選に向けて具体像を示し、国民の判断を仰ぐべきです。政権与党は、先送りの政治に戻ることなく、堂々と議論に応じるべきです。(了)

 

スタッフ日記「ママ、頑張ってます」 
 今朝は早くから職人のようにお弁当作りに励みました。 

 息子は遠足が近づくと、幼児雑誌を持ってきては「ママ、次はこれ作って~」とおねだりするのです。 

 そう。人気のキャラクターを模したお弁当「キャラ弁」を作ってくれと言うのです。 

 キャラ弁が流行りだした頃は、最近の親はこんなお弁当作るの?面倒じゃないの!とちょっと否定的でしたが、ヒーローの作り方ガイドまで見せて「ね、ね、ママ作れるでしょ?」とお願いする息子の姿に、喜ぶ顔が見たくて頑張って挑戦することにしたのです。 

 しかし、息子の大好きな仮面ライダーや戦隊ヒーローを作るのは結構至難の業。一度作ると、次はコレ、次はアレと、どんどんハードルが高くなってきて、のりにかにかま、卵にチーズ、パプリカ、キュウリなどの食材を駆使して細かな作業との格闘。元来の負けず嫌いも加わって「絶対喜ばせてやるぜ!」という思いで楽しんでいます。 

 味も美味しくないといけないし、次はどうしようかなと、前の席に座っているシズちゃんにもアイディアを聞いたり、遠足の数日前から結構大変。息子は、残さず食べてくれるものの、「ママさ~、次はちゃんと練習してから作って」と評価は辛口。 

 今日は仮面ライダーウィザードとキョウリュウジャーを作りました。お友達のママがネットにアップしたキャラ弁の出来は完璧。はたして息子の評価はいかがでしょうか。今日は家に帰るのがドキドキです。(チョロ)   
 

第587号 社会保障の議論を急げ