第574号 いじめ・体罰問題対策
大阪市立桜宮高校での体罰問題等を受け、党内に「いじめ・体罰防止対策ワーキングチーム」を立ち上げました。今後、ヒアリング、現地視察等を重ねて問題を多角的に分析し、政策提言・議員立法につなげていきます。また、24日には、民主党の働きかけにより、いじめ・体罰問題での衆議院文部科学委員会の閉会中審査が行われました。今回は、いじめ・体罰問題について私の考えをお伝えします。
◆いじめ問題
昨年、大津市の中学2年男子生徒が自殺した問題を受けて、文科省が行った緊急いじめ調査によると、昨年4月~9月に全国の小、中、高校、特別支援学校で認知された「いじめ」は、約14万4000件。その前年度1年間の認知件数が約7万件であったことを考えると、掘り起こせば、実に多くの「いじめ」が潜在しており、多くの子どもたちの苦しみが見過ごされている実態が見て取れます。
文科省の緊急調査では、学校、教育委員会、地域、警察などの連携や情報共有体制が十分でない状況が示されました。学級担任等の特定の教員で問題を抱え込むことなく、学校全体で組織的に対応すること、さらに、学校のみで解決することに固執せず、専門家、保護者、教育委員会等と緊密に連携していくことが重要です。また、事態が深刻化してからの「報告」「調査」にとどまらず、深刻化の可能性を予想した時点で、深刻化を防ぎ、支援をしていくための「相談」を重視した体制整備と、その制度がきちんと利用されるための周知活動も進めていかなければなりません。国や関係者の受け身ではない、問題に積極的にアプローチしていく機動的な対応が求められます。
また、個別事案への対応や先進的な取り組み等について情報共有を進めるとともに、先進的取組みに対して、国が支援する仕組みの整備も急がれます。
◆体罰問題
元プロ野球投手の桑田真澄さんは、体罰問題に関するインタビューで、自身の経験を踏まえ、「体罰は必要ない(中略)絶対に仕返しをされないという上下関係の構図で起きるのが体罰」、「暴力で脅して子ども思い通りに動かそうとするのは、最も安易な方法」、「子どもの自立を妨げ、成長の芽を摘みかねない」と指摘しています。野球でその道を極めた方の発言には重みがあります。大阪市立桜宮高校の実態解明はこれからですが、体罰を行った個人の問題にとどまらず、常態化していたと言われている体罰を結果として許していた学校、関係者、教育委員会、市が、なぜ有効な対策を事前に取れなかったのか、丁寧な検証とそれに基づく迅速かつ実効的な対応を行っていくべきです。
◆いじめ・体罰で苦しんでいる方へ
もし、この文章を読んでいるあなたや、あなたの傍に、いじめ等で苦しんでいる人がいるのであれば、1人で抱え込まず、勇気を出して、親や学校、「24時間いじめ相談ダイヤル」(電話:0570-0-78310)等、あるいは馬淵事務所に相談して下さい。とにかくシグナルを送って下さい。将来ある子どもの命を救いたい。私は、心からそう思います。多くの大人たちも同じ思いを持っているはずです。(了)
スタッフ日記「こんにちは、はじめまして」
1月から代議士の「政策担当秘書」を務めさせて頂くことになりました。
以前の事務所では、自然エネルギー導入拡大をはじめとするエネルギー・環境分野の政策づくり等に携わってきました。
この仕事をしていて、「政策担当秘書とは何者か」という質問を受けることがあります。非常に難しい問いです。国会法132条2項には、「主として議員の政策立案及び立法活動を補佐する秘書1人を付することができる」とあり、これが政策担当秘書の法的根拠となっています。
しかし、実際、政治活動の中で必要とされる仕事は多岐に渡ります。資料・文書作成、役所との調整等の純粋に政策的な仕事から、渉外的な活動、さらには掃除等の雑務まで様々です。要するに「何でも屋」的な側面があるのも事実です。議員の先生方の意図を汲み、先読みをしながら情報を集め、国会質問等、必要な時に準備がしっかりとできている、そのような理想的な政策担当秘書を目指し、日々是勉強、研鑽を重ねていきたいと思います。
まだ事務所に来てから3週間ですが、私にとっての代議士の印象は「厳しくも情に厚い人」、「エネルギーの塊」といった感じでしょうか。党の幹事長代理として、党の「改革創生」という重責を担い、多忙な日程をこなすなかでも多岐に渡る政策の掘り下げ・分析、さらにはトレーニングまで、まさに「超人」としか言いようがありません。
「馬淵澄夫の政策担当秘書」の名に恥じない政策担当秘書を目指し、精一杯努力していきたいと思います。未熟者ではありますが、皆様の温かいご指導を賜りますようお願い申し上げます。(ホーリー)