第555号 領海を守れ!
8月15日に尖閣諸島魚釣島に上陸した香港の活動家らは、入管法違反被疑者として退去強制となりました。その後の国会審議では公務執行妨害や暴行、あるいは建造物損壊などの容疑の是非も取り上げられましたが、私は、そもそも上陸を許したという事の本質について述べたいと思います。
政府は8月12日13時20分、尖閣諸島渡航のため香港から活動家らが出航したとの情報を入手しました。当然その段階で、上陸阻止の対応が関係機関で協議されたはずです。
そして8月15日11時15分、魚釣島の約90kmに海上保安庁の巡視船が香港活動家の船舶「啓豊二號」を視認しました。 その後、報道の通り停船命令を無視した啓豊二號が魚釣島に接近、活動家7名が上陸したため、帰船した2名を除く5名が沖縄県警により入管法違反で現行犯逮捕されました。また、帰船した2名を含む船舶内の9名は、海保により同じく入管法違反で現行犯逮捕されました。
◆上陸阻止はできなかった?
海保が船舶を視認してから活動家らの上陸までに5時間の時間がありましたが、この間の上陸阻止の行動に問題はなかったのでしょうか。
啓豊二號の航跡を見ると、視認時から魚釣島へ一直線に進んでいます。海保は退去警告、放水規制、接舷規制を実施したものの上陸を防げなかったと説明していますが、2年前の尖閣での漁船衝突事件のこともあるため、海保が慎重であったことは容易に想像されます。
ただ、それを差し引いても、海保が現在取れる上陸阻止の手段が極めて限られることが上陸を許してしまった原因だと私は理解しています。
◆海上警察権が強化されれば
2年前、漁船衝突事件におけるビデオ流出事件の政治的責任を背負った私は、その後大臣として何としてもこうした外国船に対する規制の強化を図らなければならない、として海上警察権の強化の検討を行ってきました。
昨年の1月には基本方針を示し、春には海上保安庁法等改正法案の骨子は提出の予定でしたが、東日本大震災によって実際の国会提出は今年2月となりました。遅れたのは仕方ないとしても、ようやく提出された法案が、衆院は通過したのに、参院ではいまだ審議すらされていない現状は看過できません。消費税ばかりに気を取られていた政府及び政局に動く野党の対応に怒りを禁じえません。
もし法案が通り、海上警察権の強化がなされていれば、今回の事案などは「退去勧告」後、従わなければ「退去命令」、それにも従わなければ検挙が可能となります。今回の船についても検挙は可能であったはずです。
私が政治的責任を背負って作り上げた法案で尖閣及び領海を守ることができたはずなのに、政治的な対立によってたなざらしとなり、結果国益を損ねる今回のような事案が生じた事には憤りを感じます。
法案成立には政府の真剣な対応のみならず、野党の協力も求められます。領土・領海を守る事は国家の安全保障の要であり、与野党一体となって取り組むべき事柄なのです。消費増税だけは三党合意などということは、許されないと肝に銘じなければなりません。(了)
スタッフ日記「実りの秋」
こんにちは!私は8月から奈良事務所でインターンをさせて頂いている大学生です。毎日朝からこのNEWSを配ったり、奈良の街を歩き回ってたくさんの方からお話を伺うなどして充実した日々を送っています。
夏ももうすぐ終わり、秋がやってきます。オリンピックや高校野球など、この夏に様々なスポーツを観て「何かスポーツ始めようかな」、「昔やっていたスポーツを再開しようかな」とお考えの方もいらっしゃるかと思います。
かくいう私もその1人で、先日中学・高校時代に真っ黒になりながら続けていたソフトテニスをしに母校へ行きました。かつての私のように真っ黒に日焼けした後輩たちと打ち合い、汗をかき、楽しい時間を過ごし、次の日筋肉痛に苦しみました。
もともと身体を動かすのも好きなので、大学でも秋学期にテニスの授業を受ける予定です。テニスの授業は他の学部の学生と合同で行うので、友達もたくさん作りたいです。
「今年の秋はダイエットできるやん!」と思いましたが、よく考えたら「食欲の秋」でもありました。秋になるとさつまいもや栗を使ったおいしいものがどんどん出てきます。食べることも大好きなので、スポーツですかせた私のおなかにはたくさんのおいしいものが入りそうです。
「スポーツの秋」に「食欲の秋」。私にとって今年の秋は色々な意味で実りの秋になりそうです。(ミッキー)