王毅大使との昼食

2005年11月14日 (月) ─

 中国の王毅大使から今回の訪中に際して、昼食にご招待いただく。場所は、元麻布の大使公邸。

 大使とは、かつて鳩山さん主催の勉強会でご一緒したことがあった。理論的にかつわかりやすい語り口で、日中問題の現状と今後の進むべき道などを聞いた。

 冷静に、決して感情論ではない外交のあるべき姿を見せていただいたように思う。

 さて、今回は総選挙後の首相の靖国参拝によって関係が微妙となっている時期だけに大使の考えはいかに、との思いでお会いした。

 円卓では大使の隣席で、安全保障問題、経済・貿易問題、北朝鮮含む東アジア問題等、直接にお聞きすることができた。

 岡田前代表が培ってきた人間関係により、今回の訪中が実現することになったのだが、中国も、より深い信頼関係をどのように実現できるかの具体策については心を砕きたい、と願っているように私には思えるのである。

 まぁ、岡田さんの言うところの「中国に理解を示すことを発すると、今の日本では叩かれるからナ。」のとおり、逆に中国に対して勇ましい発言のみが喜ばれるという、バランス感覚を失った状況が生まれつつある。

 「まぶちも、中国に騙されるな!。」、などというメールが来たりする。

 やれやれ。まともに議論ができなくなることが、最も民主主義を地におとしめることに早く気づかなければならない。恐れずに、政治家はメッセージを発信すべきでもある。

 お互いが、「自信に裏づけられた謙虚さ」をもって対話すべきことに気づかねばならない、と王毅さんとの懇談で感じながら、大使公邸を後にした。

王毅大使との昼食