怒涛の証人喚問(その2)
木村建設の二人は、対照的だ。
しっかりと法律と尋問の要件を把握して、一部の隙もない証言を繰り返す篠塚証人に対して、おそらくキャラだろうが、そのまんまの思った言葉を発する木村社長。こうも対照的な二人がかつての会社社長と取締役支店長という構図は不思議だ。
篠塚証人が一枚も二枚も上手(ってほめ言葉?、また怒られてしまうか?)に見えてしまう。
これほどまでに、対応の違いがあるということは、あまり連携取れてないな、実はこの二人もはや仲良くないんかな、などと思いを巡らす。
ま、いいや、とりあえず13分で抑えるべきは二点。
総研が設計や施工の現場への指示権限も含めて、事業全体をマネジメントする立場にあったのか否か。そして、もうひとつが、いわゆる「構図」、総研スキームがあるとすれば、それを裏付ける金の流れを木村建設に直接確認する。
これらの二点が、こちらが用意した木村建設の現場にあった「施工品質管理表」と、木村建設が提出した「協定書」や「請求書」などの資料によって明らかにされればよい。
しかし、「協定書」と「請求書」を木村建設が提示してきた意図がわからない。「協定書」はこちらも入手していたので出す手間省けただけのことだが、どう、これらの資料でプロテクトを図ろうとしていたのだろうか?。いや、単にもう全部明らかにしようという意思からだったのだろうか?。それにしても、資料への言及もなかった。不思議だ。やはりというか、単に木村社長のキャラか。
全体的に押して、時間は12分に減った。1分だけだけど、短い中でだけに痛い。
さて、相手は、自分に降りかかりそうなことには完璧な答弁を繰り返す篠塚証人より、むしろ朴訥に語る木村証人だ。品質管理表の中の「責任と権限(組織表)」を掲げて、実態を聞く。木村社長からはまともな返答がない。うーん、ここは、自分には火の粉がかからないから本当のこと言うかもしれない篠塚証人で勝負か。
篠塚証人が、アッサリと「中心にいる総研がその立場であると認識している。」と証言する。ヨシ。あわててか、木村社長も平成設計が総研グループの100パーセント指示で動く会社であると明言する。完璧だ。
さて、そこで次は金の流れ。
木村社長が、とつとつとそして以外にペラペラしゃべる。木村社長から、総研グループの実態と金の流れ、そしてレップとも呼べる「総研契約社員」の実態が明らかになっていく。
そうか、北海道の人も総研グループか。なーるほど。
あっ、12分。で終わり。淡々とそして確実に証言を積み上げていく。
委員会室は、もはやシーンと静まっている。そっ、緊張感の中で、静寂に包まれているのである。
本来なら、同僚議員ぐらいから拍手が起こるのだが、シーンッ!。
席に戻ると、長妻筆頭理事から、「みな、圧倒されて、息飲むばかりだよ。」と声掛けいただく。
そっか、しらけてたわけではないようだ。
傍聴席のオニケンに、「どうだった?。」と聞く。うんうん、とうなずきながら、「大丈夫です!。」の声。
よし、最終ラウンドに向けて10分弱のインターバルだ。