埼玉の耐震強度偽装物件
先週末にチョロ松と現地視察とヒアリングに行った埼玉県鶴ヶ島市の駅前分譲マンション。新聞の第一報では、「構造計算数値差し替え」と報道されているが、どういう実態なのか?、確認すべきことはまだまだある。
国交委での一般質疑。45分間でこの問題を取り上げた。
今年の2月17日に確認検査を行っていたイーホームズが、当該物件について「不整合」の「疑義」を認知し、特定行政庁の埼玉県に報告したのは2月28日。そして3月3日には国交省にもイーホームズから連絡が行っている。その後、埼玉県から国交省に報告がなされたのが3月20日。国交省は、県に調査・報告を指示している。そして、その後はこの報道につながるマスコミの取材まで一切、特定行政庁と国交省のやり取りはない。
一方、建築主は3月8日に一報を受けて、即日工事中止を指示したとHPで発表しているが、その事実は確認されておらず、結果として工事中止がなされたのは3月17日に埼玉県からの口頭の指導を受けてからの20日であった。
そして、その後も購入者、契約者には一切知らされず、皆がおかしーなー???、とボチボチ口にしだしたのが4月の後半。
それでも、国交省も特定行政庁も建築主も設計会社も何一つ契約者、購入者には伝えないまま。
これって、ヒューザーの事例が明らかになった時とどう違うの!?。
まったく、同じじゃぁないか!!!
改まってない。どころか耐震偽装事件が収束に向かうということでか、知らん振りを決め込んでいるように見えて仕方がない。そして役所ではマスコミの取材と「議員が動いている(俺だろ!、俺!)」と言って、大騒ぎになった(らしい)。
何なんだ!。
そして関係者が「計算数値の差し替え」などとごまかしていることを質すと、さすがに国交省は「言語道断!、『偽装』である」と委員会で明言した。
相変わらず、このようなことを平然と言い訳している業界関係者がいるという事実に頭を悩ます。
45分間で、これは問題だ!、と思われる箇所も多々あったのだが若干詰めが甘かったかもしれないと大いに反省。
しかし、この埼玉の物件は昨年の10月24日の国交省のイーホームズへの立ち入り検査において抽出された物件であったことも判明。
それなのに、なぜ今日までこれまた見過ごされ放置されてしまったのだろうか...。釈然としないまま、新たな闇がチラホラかいま見える中で、質疑は終了した。
そしてここでもやはり、購入者、契約者のみが物心両面での苦しみを受けておられるかもしれないのだ。GS(グランドステージ)の方々の苦悩に満ちた顔が、浮かんだ。
本当に無過失の生活者を救うことはできていない。まだまだ、終わりではない。