ヒリヒリ

2007年8月30日 (木) ─

 第二次安倍内閣が組閣され、臨時国会の枠組みがだんだん明らかになっていく。

 いつものように、内閣の評価はその実績を見なければできない、と各方面にコメント。とにかく、臨時国会での対応で見ていくしかない。

 しかし、組閣人事での人間模様は、いわく言いがたし。悲喜こもごもの様相は、なんとなく胸がヒリヒリとする。晴れやかである一方、人の「欲」が前面に滲み出て何とも哀れに映る。悲しげでさえある。

 責任論をかざし痛烈に批判しながらも、一転呼ばれればニコニコして座る、方や「呼び込み」の電話を待っている姿をテレビに撮り続けさせ挙句にはクレームの電話までかける。僕の感覚からは、もはや異様だ。

 人事とは、人が人を評価する結果の現われだけに、最も丁寧さが求められるのではないかと思う。それは評価するほうもされるほうも、またされなかったものも含めて、腹に収めるというのが要諦だと僕は信じているのだが、もはや今日のメディア露出の波の中ではそんなこと言ってられないのか...。

 様々な想いもわかるが、腹に呑み込む、などはもはや政治家ですら無縁となってしまったか。多くの国民誰もが、俺も俺もとなるのも無理ないか、とまた、ヒリヒリする。

 あるがままで行く。そういえば、浪人時代にミニコミ誌に「as is主義(あるがまま)宣言」というのを書いていた。自身は身の丈以上でも以下でもない、あるがままで、左右されない生き方をしたい。少なくとも透けて見えるような挙措動作は、人としてあってはならないと思う。

 今日も駅頭で、「イメチェンか!?」と刈り上げ頭を指摘されたが、「いえいえ、暑いから刈ったまでです。」と答える。「政治家、イメージ大切ちゃうんか?」とさらに突っ込まれたが、「あるがままです。」と笑顔で見送った。

 ふと、脇をすり抜ける若者から、「大工の源さん!」と声がかかった。

ヒリヒリ