第1205号 定数削減と政治改革
終盤を迎えている臨時国会ですが、突如与党から提出された衆院定数削減法案をめぐって混乱が拡大しています。
◆何のための定数削減か?
今回、自民と維新が国会提出した定数削減法案は、465人の衆院定数を1割を目標に削減すること、具体的な削減方法等は今後1年以内に法制上の措置を講ずること、1年以内にまとまらない場合には小選挙区から25人、比例から20人の計45人削減が自動的に発動することを定めています。
この法案の発端は、自民と維新の連立合意です。もともと昨年の衆院選から今年の参院選に至るまで、政治改革最大の関心事は政治とカネの関係をいかに断ち切るかでした。自民党が少数与党に転落し、石破総理が退陣に追い込まれた大きな要因である裏金問題の根本的な解決を図ること、それが最大の政治課題だったはずです。
ところが、公明党が与党から離脱し、維新が自民と連立を組むに至って、突如、定数削減が連立の「絶対条件」と設定されました。政治とカネをめぐり、企業団体献金禁止という「本丸」には絶対に踏み込ませたくない自民と、自民と連立を組むからには企業団体献金禁止の旗を降ろさざるを得ない維新が代わりに出してきたのが「定数削減」だったのです。まさに自民と維新による論点のすり替え、党利党略そのものです。
◆議論の放棄「自動発動」
われわれ立憲民主党としては、現代表の野田元総理が、2012年に自民党安倍総裁と定数削減で合意した経緯があり、定数削減には賛成の立場です。しかし、いかに民意を反映させる定数及び選挙制度にするかは全ての党・会派の問題であり、与党2党だけで勝手に決めてよいものでは決してありません。
また、話がまとまらなければ与党案が自動発動するというのも、最初から話し合う気がない態度としか思えません。真摯な議論とは互いが譲り合いながら一致点を模索するべきものです。
自動発動などを許すならば、与党としては真剣な交渉や譲歩など必要なく、のらりくらりと時間を潰してさえすれば良いのです。このような国会議論無視の法律がまかりとおれば、国会など要らないということになってしまいます。
◆選挙制度をいかに創るか
定数削減は選挙のあり方とも密接に関係します。そもそも小選挙区比例並立制が多党化時代の趨勢に合致していないという意見や、小選挙区で大きく及ばずに落選した議員が比例で復活当選するのはおかしいので、一つの選挙区で数人を選ぶ中選挙区に戻すべきだという主張もあります。
しかし、逆に中選挙区制はお金がさらにかかる制度に戻ってしまうこと、政権与党が固定化し、政権交代が困難になってしまうことなどが指摘されてもいます。
選挙制度はどれもが一長一短で、どれが論理的に正しいということはなく、全党全会派で一致点を見出すまで徹底的に議論するしかありません。定数削減も選挙制度と密接に絡む問題です。だからこそ、1年でまとまらなければ与党案が自動発動などという法律を安易に成立させてはいけないのです。
自維がこのような杜撰な法律案でも、高市人気で乗り切れると考えているならば、大きな過ちです。政権の支持率が高かろうと、言うべきことははっきり言うという姿勢で、政治改革に臨みます。
スタッフ日記「もうすぐおん祭り」
今年もおん祭りの日が近づいてきました。小学生の頃、祭りの日は授業は昼までに終わり、春日若宮おん祭りを見に行くように先生から言われて一度自宅に帰ってから親に小遣いをもらい友人たちと待ち合わせをしてよく行きました。学校では事前に先生から春日若宮おん祭りの特徴や歴史を説明されていましたが当時幼かった私たちは単純に友達と祭りに行って遊ぶ事が目的でした。
授業で先生から教えられた、おん祭りは藤原忠道が始めた日本最古の芸能のお祭りで、今まで一度も途切れることなく続いている行事と言われていることや、奈良には日本最古の祭り「率川神社(いさがわじんじゃ)」の「ゆりまつり」と呼ばれる三枝祭もあり奈良の歴史の深さについては今でも覚えています。
昨年は友人とおん祭りに行き「来年は休日が合えば、奈良県庁前広場から始まるお渡り式が出発する、近鉄奈良駅~JR奈良駅~三条通り~お旅所まで同行して「御旅所祭(おたびしょさい)」も見よう」と約束をしました。今年の休日が合えば祭りの花形と言われる、美しく飾られた染御供(そめごと)神饌が奉納される、五穀豊穣・天下泰平・万民和楽を祈るお祭りです。
今まで何十回もおん祭りを見に行きましたが私の記憶の中には御旅所祭のことがありません。忘れたのか?見に行ったことがないのか?しかし平安時代から伝わる社伝神楽や日本最古の舞「細男」大和の風俗舞「和舞」能の起源「猿楽」年齢のせいか最近は今まで以上に歴史に興味が沸き今年は休日が合えば芝の上で奉納する 芝居を拝観する予定です。それにしても日本一多い11曲もある舞楽は長すぎます(笑) (ブースカ)



