第1198号 高市内閣との対峙

2025年10月25日 (土) ─

21日、衆参両院で高市早苗自民党総裁が内閣総理大臣に指名されました。初の女性、初の奈良県出身の内閣総理大臣就任であり、心から祝意を表します。

 

野党間協議に努力したが

今回、衆参両院とも少数与党である自民党と野党の間では、総理指名をめぐり駆け引きがありました。

立憲民主党は当初より政権交代を目指し、維新や国民民主に話し合いをもちかけて野党連立政権を模索しましたが、基本政策の一致の点で折り合いがつきませんでした。それゆえ野党の総理候補一本化も断念せざるを得ず、立憲民主党議員は野田代表に票を投じました。

結果的に政権交代を果たせなかったことは残念ですが、自民党と対峙する気概は示せたと思っています。また、公明の政権離脱、維新の閣外協力と、政界再編への動きも見えてきました。野党各党とは引き続き、連携に向けての新たな協議を始めて参ります。自維連立政権と対峙する新たな勢力の拡大に取り組んでいきたいと思います。

 

自民・維新合意への疑問

その上で、新たな政権の枠組みとなる自民・維新連立ですが、両党の合意文書を読む限り、進めるべき基本的政策がちぐはぐだと思います。

合意では、緊急的物価高対策

につき、現金給付は行わないことが明示され、消費税減税は食料品消費税ゼロを「視野に、法制化につき検討を行う。」としていますが、時期は未定です。 年末にかけてさらなる値上げラッシュも予想される中、これでは緊急的物価高対策になりません。国民が最も求める政策が具体化されていないことに疑問を感じます。

企業団体献金の取扱いについては、自民党は「存続」、維新は「廃止」と真逆の打ち出しです。

合意では、政治とカネについて「議論する協議体を令和7年臨時国会中に設置するとともに、第三者委員会において検討を加え、高市総裁の任期中に結論を得る。」とされており、事実上の先送りと言えます。

高市総裁の任期は2年残っており、再選されればさらに3年延びます。解決がいつになるかは全く未定の合意で、政治とカネこそ、真っ先に取り組むべき課題であったはずです。

物価高対策、政治とカネの解決が先送りされたのに対し、特に緊急的な要請ではない副首都については、令和8年通常国会で法案を成立させるとし、議員定数削減については、今の臨時国会による成立を目指すとしています。

削減対象は比例代表に限定されることが想定されますが、小選挙区比例代表並立制を制度と

して採用する中、比例議席のみを拙速に削減するのは乱暴な議論で、自民・維新が有利になる選挙制度への強引な移行を図っている向きがあります。 削減自体は賛成しますが、自維だけではなく、幅広い政党間の議論が必要なテーマです。

結局、自維合意は、党利党略の趣が強い合意だったというのが私の感想です。

 

高市内閣との対峙

高市内閣の人事については、茂木外務大臣や林総務大臣のようなベテラン議員による安定感を重視した内閣に映ります。政務三役にはウラ金議員が7人も選ばれており、反省の色は見えません。また、目玉である片山財務大臣は財務省出身で、減税や積極財政に切り込めるかは未知数です。

3か月に及ぶ政治空白のため、国民生活は非常に厳しい状況にあります。減税を含めた緊急物価高対策を実現するよう高市内閣に迫るとともに、是々非々で政権と対峙する野党間連携も進めていきます。

ガソリン減税はすでに自民と合意済みで、高市内閣成立とは無関係に、早期引き下げの実現へ詰めの段階です。

食料品消費税ゼロ、企業団体献金禁止など、政策テーマごとに他野党との連携は引き続き模索しつつ、高市内閣と対峙していきます。

 

 

スタッフ日記「令和も楽しい伊勢参り」

先日、まぶち会の皆さんとお伊勢さん日帰りツアーにいってきました。

伊勢参りは、三重県の伊勢神宮に参拝すること、またはそのための旅を意味します。特に江戸時代に庶民の間で大ブームとなり、「一生に一度は行きたい」と願う、一種の巡礼旅でした。

伊勢神宮の神様である天照大御神や豊受大御神は、皇室の祖先、食や産業の神として崇敬されており、開運厄除け、産業振興のご利益があるとされています。

今回は、初の近鉄団体専用貸切列車『楽』での旅。2020年に30年ぶりにフルリニューアルされた外装は、漆の色をモチーフとしたシックな色合い。車内は、座席がゆったりつくられています。両先頭車両には見晴らしのよいパノラマビューが楽しめるフリースペースがあり、階下室には靴を脱いで利用できるフリース

ペースもあります。移動中は、学生インターンの皆さんが、クイズや歌で盛り上げてくれました。

事前の天気予報は雨でしたが、晴れ男の代議士。当日は晴れるかなと密かに期待していましたが、残念ながら霧雨の不安定なお天気でした。外宮から内宮を参拝。空気が澄んでいて、心身がリフレッシュされていくのを感じます。 その後は、おかげ横丁での自由時間。たくさん並んでいるお店はどこも魅力的で、あっという間に時間がすぎていきます。お土産を選んだり、お酒を飲んだり、スイーツを食べたり、皆さん思い思いに楽しまれていました。

親しい人と行くのは楽しいですが、色々な人と知り合えるのも楽しいですね。代議士のリラックスしたレアな姿も見られたりします。機会がありましたら、ご参加ください。

(まあちゃん)

第1198号 高市内閣との対峙