第1188号 新しい連立政権の形

2025年8月23日 (土) ─

◆自民党の何が変わったか

参院選後、石破政権の支持率は上昇傾向にあります。例えば1989年の宇野総理、1998年の橋本総理、2007年の安倍総理のように、今までだと参院選で大敗した自民党総裁は任期終了を待たずに即辞任に追い込まれ、メディアは次の総理は誰かという話題で持ちきりになりましたが、今回は様相が違います。
自民党の国会議員の中には石破降ろしに熱心な議員もいますが、広がりを欠いており、何より総理辞任を求める世論が全く盛り上がっていません。これは、自民党を取り巻く状況が一変したことが原因です。
日本の政治は長らく自民党を中心とする、ほぼ単独政権に近い状態とされてきましたが、実態は自民党内の各派閥が政党的
役割を果たす「連立政権」でした。ある派閥の領袖の政権が倒れると、別の派閥のボスが新たな総裁に選ばれるという疑似的な政権交代を繰り返し、時々の世論を絶妙に見極めて、派閥間の調整で権力を維持してきたのです。
しかし、大規模な裏金事件を受けて派閥が解体されるとともに、一部の自民党内の主張をより尖らせたような新興政党の台頭で、自民党内で自ら疑似的な政権交代を起こして国民の関心を集める演出に効果が無くなっています。もはや自民党内政局が政権の帰趨を決定しないのです。
世論もそれの変化を冷静に受け止めており、自民党だけで物事が決まる政治の終焉が自然に受け入れられる時代に入ったと言えます。

◆新しい「連立政権」の形

よって、石破政権の行方がどうあれ、自民党内「連立政権」が機能しなくなった今、多くの党が政権に参加する新しい連立政権の形が次の政局のテーマです。真っ先に考えられるのは自民党による一部野党の取り込みですが、自民党に代わる政権を目指すならば、それに対抗する
連立の形を提示しなければなりません。
その際、今までのように、政権を担わないことを前提とした原理原則論ばかりを主張したり、多党間で理念を完全に一致させることを連立政権樹立の条件とすると、全く前に進まないことになります。有権者の志向が多様化する中、政策実現の優先度を考慮した連立の設定も必要です。
例えば、憲法改正が必要と訴える党と、不要と主張する党では全く理念が相いれないかのように見えますが、今の経済状況に照らして減税による国民生活の底上げが何より急務であれば、減税実現をテーマに掲げた連立政権を作り、消費税減税などを確実に実行する一方で、憲法改正は肯定も否定もせず、一時棚上げするといった対応も十分考えられます。
イデオロギーによって、最初から他党との協力を排除せず、目の前の課題の解決を図る時限的な連立政権という形もあってしかるべきです。
主張が多様化する中、そのような柔軟かつ現実的な新しい連立政権の形が、今、求められる時代になったのではないかと思うのです。

 

スタッフ日記「準備の大変な秋祭り」

8月も終わりに入って学生は夏休みの終わりが近づき宿題を焦ってこなしているところではないだろうか。楽しかった夏祭りも多くがその日程を終了した一方で、秋祭りがある地域の方の中には秋祭りの準備がすでに始まっているという方もいるだろう。私もその1人で秋祭りの準備ですでに日曜日の予定がすべて埋まってしまっている。
私の祖母が東大阪市の枚岡神社の近くに住んでおり、毎年10月に太鼓台やふとん太鼓と呼ばれる一種の担ぐ山車が大小合わせて23台が奉納され、「秋の豊作を感謝し、地域住民の健康を祈る」祭りが開催される。私はこの太鼓台を担いだり祭りの運営を行ったりする「青年団」に所属している。
毎年この時期になると祭りがとても楽しみになる一方で、祭りの準備、特に太鼓台の組み立てには長い時間がかかり、
8月末から毎週のように集まって装飾を付けたり、太鼓の練習をしたりなどを行う。特にしめ縄やトンボと呼ばれる装飾はただ単に付けるだけではなく、綺麗になるように形を整える作業が大変で、これだけで祭りの準備期間や当日の朝まで調整するなど限りなく終わりがないに近い作業を行う。
しかし、組み立てを頑張り、完成した太鼓台を奉納した時の達成感に代わるものはそうない。
太鼓台は1~2トンあると言われ、これを100人前後で交代しながら参道を担いで神社に宮入する。宮入後も広場に多数の太鼓台が並ぶ圧巻の姿を見ることができるほか、たくさんの出店が境内やその周辺に出店するなど大規模な祭である。
みなさんも今年は秋郷祭に足を運んでみてはいかがだろうか。     (レモン)

 

 

第1188号 新しい連立政権の形