第1186号 二大政党幻想の終焉

2025年8月16日 (土) ─

1日、参院選を受けての臨時国会が開会しました。会期はわずかですが、新しい参院勢力の下、これからの国会運営がどうなるかを占う国会となります。

 

◆石破総理は居座るか?

今一番の話題は石破総理の去就ですが、昨年来の自民党の選挙大敗は、裏金、利権にまみれ、国民無視の失政を続けてきた長年の自民党的体質に対し、有権者の不満がついに臨界点に達したことが大きな理由であることは明らかです。

よって、党首だけ変えて失政を洗い流そうとしても有権者はだまされないでしょうし、まして参院選惨敗の責任を求める声の発信元が、自民党衰退の根本である「政治とカネ」の原因を作った裏金議員がひしめくかつての安倍派裏金幹から出ているのを見ると、支持は失われていくばかりと感じます。

石破総理の去就は不透明ですが、いずれにせよ衆参両院で与野党が逆転した今、政権のあり方は大きく変わることになります。当面の解散総選挙が現実的選択肢ではない中、与野党間の話し合いで互いに譲歩を引き出しつつ政策が決定されていく機会が増えるだろうと考えると、対立を煽らない融和的な総理が求められるのだろうと考えます。

 

◆ガソリン減税実現は不透明

臨時国会以降の当面の政策的課題は減税の実現です。30日には与野党間の合意で、年内の出来るだけ早い時期のガソリン暫定税率廃止が決まりました。これによりリッターあたり約25円のガソリン減税が実現か、と思われるかもしれませんが、この会期中の成立が見送られた状況では、この先、現実のものとなるかは不透明と言わざるを得ません。国民の意思が示された政策は粛々と実行していかなければなりませんが、与党が参院過半数割れと言っても3議席の差ですから、この先、一本釣りにより、この差が埋まる可能性もあり実現は不透明と、私は見ています。

またd、野党のあり方も変化を余儀なくされています。野党の主張してきた政策の実現性が高まった今、勢いや極論だけではなく、責任を持った対案の提示と合意が必要です。今後、ガソリン減税のみならず、消費税減税にも当然取り組むことになりますが、現実性のある財源裏付け等、野党間の交渉と調整も一段階レベルアップが求められます。

 

◆少数政党乱立の時代へ

今後は多党間の交渉と合意が政策実現に求められますが、国民の求める政策が保守・革新、小さい政府・大きい政府といった二項対立で解決できるものではなくなった今、もはや二大政党制の成立は困難です。

世界を見渡しても主要国で二大政党制が維持されているのはアメリカだけであり、そのアメリカでもトランプは従来の共和党的政策を実行して支持を集めているわけではありません。

今後、パズルのような連立の組み合わせでは、多くの党が政権に参加できる可能性が高まる一方、いつしか党の垣根が低くなり、事実上の1大勢力による政治のコントロールに陥り、歯止めが効かなくなる可能性があることにも注意しなければなりません。新しい政権のあり方がどうであれ、異なる意見の尊重と少数者への配慮を忘れてはならないのが政治の原則と考えています。

 

 

スタッフ日記「1歳の怪獣との毎日」

こんにちは。そしてご無沙汰しております。

今年の6月末に育休を終え、奈良事務所で仕事復帰いたしました。同じくして、昨年6月末に生まれた息子も無事に1歳の誕生日を迎えました♪

保育園にも少しずつ慣れてきて、毎日楽しそうに過ごしています。平日の朝は、家を出るまで息子の機嫌をとりつつ時間との戦いでバタバタ…。慌ただしい日々ですが、お迎え後から寝かしつけまでの数時間は、成長を感じられる癒しの時間です。

1年前は初めての育児に気を張りっぱなしだったなぁと思いつつ、今は小さな怪獣くんとの格闘の毎日です(笑)

1歳を過ぎてから急にやんちゃ度が増し、少し目を離すと、床に落ちているものはすべて口へ、紙はヤギのようにムシャムシャ食べてしまいます。手先も器用になり、蓋つきの容器も次々と開けて中身を出そうとします。まだ歩けませんが、ハイハイが驚くほど高速で、狙ったものがあると一目散に突進してきます。最近はキッチンに入って棚に入っているものを出すのが大好きで、ゲートや扉が開くとママの隙を見て侵入。昨日はなんと、大きなキャリーケースをなぎ倒し、嬉しそうに上によじ登っていました。

こんな怪獣くんですが、少しずつ意思疎通もできるようになり、一生懸命にお話して

くれる姿がとっても可愛いです。少し前までできなかったことがどんどんできるようになり、日々の成長に驚きの連続です。

まだまだ手探りの毎日ですが、息子の成長とともに一歩一歩、親としても成長していけたらと思います。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。    (まゆつな)

第1186号 二大政党幻想の終焉