先日、奈良県警刑事部OBをゲスト講師にお呼びして、防犯など刑事政策を考える「第9回一語一会　特殊詐欺から身を守る」を開催しました。

◆奈良西署管内が多い
　今回、この会を企画したのは、事務所に寄せられる相談件数が増えていることが理由です。数百万円から数千万円単位の詐欺被害に遭い、財産を一瞬で失う方もおられ、とても看過できない状況です。

　講師によると、昨年1年の奈良県内での特殊詐欺被害は230件、被害額は5億9310万円で、その中で奈良市内が70件で1億8040万円、生駒市が31件で3040万円でした。また、今年は5月時点で既に96件、3億3240万円の被害が発生しており、昨年を上回るペースです。

　奈良西警察署管轄の地域での被害が多いということで、人口の問題だけではなく、奈良市西部がターゲットとなって被害が頻発している実情が伺えます。

　参加者からの質疑応答では、自分の家に詐欺電話がかかってきたという話が複数あり、またその内容が全く同じだったことが発覚するなど、身近で起きていることが目に見える結果となりました。

◆お金の電話は全部詐欺！！
　特殊詐欺は、他の詐欺と違って犯人と被害者が対面する機会が少ない、組織が複雑、などの理由から一網打尽にすることが難しいのが現状です。

　しかし、自分で身を守るための対策はあります。特に以下の2点を心に留めて下さい。

1.お金に関わる電話はほぼ全て詐欺！
2.お金を要求する電話がかかってきたら、保留にして一呼吸置くか、近くにいる家族に声をかけて相談する。もし電話の相手がそれを阻んで支払いを急かすようであれば絶対詐欺！

　特殊詐欺の電話がかかってきたらすぐに警察に通報することも重要です。被害に遭っている場合は、早く通報すれば、相手の口座を止められ、振り込んだお金が戻る確率が高くなりますし、その口座が使えなくなることで次の被害を防ぐことができます。

　また、実際にお金を取られていなくても、お金を不当に要求する電話が来た時点で詐欺未遂の犯罪行為なので、必ず警察に通報してください。番号を警察に知らせることで、その番号をシャットアウトできますし、県警では通報に基づき、県内にお知らせを流します。こうしたことで被害を防ぐことが可能になります。「特殊詐欺を防ぐには、みんなで意識を共有して、みんなで防ぐ」これが肝要です。

◆若者の犯罪を防げ
　そして、特殊詐欺などで使われる銀行口座は、犯罪組織が人から買い取って悪用されている場合が多くみられます。

　若い人がバイト感覚で口座を売るというケースが多いようですが、口座を売る、ということは明確な犯罪です。犯罪に手を染めさせないためにも、参加者からは、高校や大学など、学校単位でそうした話を浸透させる必要性があるという意見も出ました。

　特殊詐欺だけでなく、犯罪数そのものも、ここ2年増加しています。特に、大麻の検挙者が若者を中心に過去最多に達しているのが特徴です。大麻も、若者が軽い気持ちで手を出してしまい、逮捕されて後悔する例が後を絶ちません。

　銀行口座の件も同様ですが、若い世代が犯罪に関与する機会が増えているのは、インターネットやスマホを使えば、簡単に犯罪の情報にアクセスできてしまう、という状況も関与していると考えられます。

　気軽な気持ちであっても、道を踏み外してしまえば罪は罪で、起訴され有罪となった場合などは、その後の人生に大きな影を落とします。防犯の呼びかけだけではなく、若者への啓蒙活動など、犯罪に手を染める人を少なくしてゆくためにも、こうした防犯講座を行って参りたいと思います。

 

スタッフ日記「練習あるのみ！」
　社会人になって2年目くらいから同級生や会社の同期は皆一様にゴルフを始めるようになりました。

　始めるのにお金もかかるし、一日潰れてしまうし、あまり良いイメージを持っていなかったので私は全く手を付けていませんでした。

　先日、義理の兄に誘われて初めてゴルフの打ちっぱなしに行きました。私は別に運動は苦手ではなく大体のスポーツは初挑戦でも何となく形にできるタイプです。バッティングセンターでもボールを打ち返すくらいは問題なくできるのですが、ゴルフは別でした。

　止まってるボールを打つからまあ当たるだろうとクラブを振ってみますが当たらない！かすりもしません。ようやく当たったと思ったらゴルフボールの頭をたたいたのかボテボテと転がっていってしまいます。

　だいたい30球くらい打った時でしょうか、見かねた隣のレーンのおっちゃんがアドバイスをくれました。言われたようにスイングしてみるとスコーンと気持ちよくまっすぐ飛んでいきました。

　ようやく楽しくなってきたなと思ったら、おっちゃんから「俺やったらもう70ヤードは飛ばせるわ！」と厳しい一言。ビギナーズラックやから調子に乗ったらダメという思いでの一言なんだろうなと思うことにします。

　第1歩目の、初めての打ちっぱなしで8番アイアンばかり打って満足していましたが、コースに出るにはドライバーからパターまでまだまだ覚えることがたくさんあります。道のりは遠い！そして筋肉痛がつらい！（テン）