第1117号 令和の皇室の課題
2月23日は天皇陛下のご誕生日です。陛下が64歳のご誕生日を迎えられたことに謹んでお祝いを申し上げます。
◆見えぬ安定的な皇位継承確保
令和も早や6年目を迎えましたが、皇室が末永く続いていくために大きな課題となっているのが、今後、どうやって安定的な皇位の継承を確保するかです。
現状、皇室典範では皇統に属する男系男子が皇位を継承することが定められており、天皇陛下の次の世代で皇位継承資格を持つのは、悠仁様ただお一人です。安定的な皇位継承確保の議論は、避けて通れない議論なのです。
上皇陛下が退位される際に制定された「退位特例法」では、その成立の際の附帯決議により「安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等」について政府に検討を促し、政府の検討結果の報告を受けて、国会で皇位継承を確保するための方策を検討するよう求めました。
しかし、政府が提出した報告書は、問題を先送りする中途半端なもので、国会でも具体的な立法化の動きはまだ見えていません。
◆国会議論の視点は?
そうした中、立憲民主党は20日、今後国会での議論をどう進めるかを全議員対象に話し合い、活発な議論を行いました。 国会議論では、まず、問題を先送りせずに、真正面から安定的な皇位継承確保に取り組むことが必要ですし、歴史と伝統も踏まえつつも、立憲主義を掲げるわが党の立場からは、制度と憲法との整合性を詳しく検討すべきだと考えています。
さらに、政府が出してきた案を追認するだけでは、国権の最高機関としての責務を果たしたことにはならないので、国会が主体的に議論を提示していく事が大事だと考えています。
◆女性宮家と養子案
具体的な方策について大きく分けて2つ、論点整理案を提示しました。1つは、「女性宮家」の創設等です。政府の報告では、皇族数を確保するため、女性皇族が婚姻後も皇室に残って頂く案が示されていますが、その際、夫と子を皇族とはしない案が示されています。
しかし、この案では、妻である女性は皇族、夫の男性は一般人ということになり、氏や戸籍はどうするのか、夫が政党を立ち上げたり、皇室ブランドを利用したビジネスを行おうとする際はどうなるのか等の数々の疑問点が沸き上がってきます。
実は女性宮家については、民主党政権下の野田内閣においても、論点が整理されていました。
その中には、女性皇族が婚姻した場合、夫や子を皇族とすべきであるという案も示されており、この案も含めた比較検討が必要ではないかと考えています。
もう1つの論点は、昔皇族であった旧11宮家の男系男子の方々から、皇室に養子を迎える制度の是非です。
この案には、そもそも対象となり、養子に入っても良いと考えている男系男子の方がおられるのかという課題があります。政府はこの点、調査はしていないと説明していますが、そもそもそういう方々がいらっしゃるかどうかをまず確かめないと、制度設計には入れないのではないかという疑問があります。
そして、旧11宮家の方々が一般国民となって80年近くが経過している中、その子孫から特定の方を選んで養子とする制度は、国民の中での平等を定め、門地差別を禁止した憲法14条1項に抵触するのではないかという憲法学者からの指摘もあり、国会ではこの点をクリアにする必要があると考えています。
女性宮家、養子案ともに、党として特定の結論を出したわけではありません。憲法では、天皇の地位は国民の総意に基づくとされています。
議論を進める際には世論の流れも重要です。皆さまの声をぜひお聞かせ下さればと思います。
スタッフ日記「『人生初』の」
1月末に人生初のマラソン大会に出場しました。中高6年間と陸上部だった私にとって、今でも走ることは最高のストレス発散法です。
大学を卒業し、就職活動も終わった今、何の目標もなく毎日を過ごすよりも、何か新しいことに挑戦したいと思い、先日「湘南藤沢市民マラソン」の16㎞コースにエントリーしました。
走る前は、興奮と不安で緊張していましたが、スタートしてみると、一緒に走るランナーたちのエネルギーに、私も「自分の限界に挑戦したい」と闘争心を掻き立てられました。
今回は、現役の陸上部の妹とマラソンに挑戦しました。コース上では妹がタイムキーパーとなり、一緒に息を合わせて助け合いながら進むことで、普段は特別仲がいい姉妹ではありませんが、少し絆が深まった気がします。
マラソン中は、他の選手に惑わされずに自分たちのペースを守りながら走ろうと意識しました。気温の変化や急な上り坂など、己の精神力や忍耐力を試されることがたくさんありましたが、それがマラソンの真髄であり、楽しいところだなぁと改めて実感しました。
1時間15分でゴールを迎えた瞬間、走り切ったという大きな達成感に包まれましたが、ピンピンしている妹とは反対に、ゴール直後から膝や足の裏が痛くなって歩き出せなくなっている自分がいました。
マラソンはただ長距離を走るのではなく、自分との向き合い、仲間との絆を深める素晴らしいスポーツです。これからもランニングを通して、新たな目標にチャレンジし続けたいと思います!今年の目標はフルマラソンを完走することです!(ストップ!!ひばりくん!)