第1055号 だから消費税減税!

2022年11月19日 (土) ─

 物価値上がりが止まりません。早くも来年2月の冷凍食品値上げが発表されるなど、年を越えても値上げの流れは加速しそうです。

◆景気回復はウソだった!
 そんな中、政府は財政支出39兆円!と豪語する総合経済対策を発表しましたが、その後の世論調査では、内閣支持率はさらに低下しました。

 普通は大きな経済対策を発表すれば支持率は上向くものですが、そうならなかったのは、統一教会問題や大臣の不祥事もさることながら、岸田政権に暮らしの不安を解消する期待が全く持てないことが大きな要因だと思います。

 そもそも政府の経済認識と現状には大きなズレがありました。

 政府は10月の月例経済報告で、景気は緩やかに持ち直しているという甘すぎる認識を示していました。私は11月4日の内閣委員会質疑で、この認識の甘さを後藤経済再生担当大臣に質しましたが、それを大臣が認めることはありませんでした。

 案の定、15日に発表された7-9月期の実質GDP成長率は年率換算マイナス1.2%に落ち込み、市場の予想さえ大幅に下回りました。

 しかし、むしろ庶民感覚からすれば、景気が落ち込んでいるのは当然です。現実から目を逸らし、景気は回復中という頓珍漢なことを言っているようでは、有効な経済対策など打てないのです。

◆物価をたちどころに下げる
 10月からのさらなる物価高騰で、スーパーの買い物で思っていたより遥かに高くついて困っている、子どもの習い事をやめさせたという声も寄せられています。

 その上、報道で聞こえてくるのは、消費税増税の議論や国民年金払い込み期間の延長、走れば走るほど課税される、車の「走行距離税」導入案など、増税の話ばかりです。

 こんなに増税の声ばかりが聞こえてきては、国民はますます消費を控え、経済は停滞してしまいます。給付金も必要ですが、特定世帯への給付はどうしても不公平感が生じてしまいます。

 これに対し例えば消費税減税なら、お金を使う全ての人がその恩恵を享受できます。

 今、必要なのは緊急的に消費税をはじめとする減税を行い、たちどころに物価を下げて庶民の生活を底支えしつつ、余裕のある企業や富裕層に負担をお願いすることで、長期的に持続可能な再分配制度を作り上げることなのです。

◆野党内からの失敗発言
 野党内からは、昨年の衆議院選挙で消費税減税を公約にしたのは失敗だったとの声が出てきましたが、私はそうは考えていません。

 消費税減税は低迷する消費の回復に必要かつ有効な経済対策ですし、与党との明快な対立軸です。減税は不可能というのは、財務省のプロパガンダに過ぎません。

 むしろ、公約として消費税減税への道筋や代替財源、社会保障との関係などをどう考えるのかを具体的に示さなかったことから、党としての本気度が疑われたことが失敗だったと考えています。

 税という国政の根本に関わる主張をコロコロと変えていては、とても政権を担う党として、国民の支持を集めることはできません。

 次の選挙までには、単に減税を掲げるのではなく、どの層が税を負担すべきかを含めた大きな再分配政策を打ち出し、減税の主張にリアリティを持たせることが必要と考えています。

 8日には久々に消費税減税研究会を開催し、あらためて減税の必要性を議論しました。徹底的に、ブレずに消費税減税の主張を続けます。

 

スタッフ日記「地図記号」
 小さいころから地図を見て想像を膨らませるのが好きでした。

 特に地図上の記号は、あくまで記号に過ぎないはずですが、独特のイメージを湧き上がらせてくれました。

 例えば、温泉の♨は、それを見るだけで湯煙が漂っている温泉の情景が思い浮かぶ秀逸な記号だと思います。

 さて、この地図記号、小さいころは万国共通の基準があるものだと思っていましたが、国が違えば人々が持つイメージもそれぞれで、統一されたものは無いようです。

 特に外国人観光客が増加している昨今では、その国独自の地図記号を勘違いしてしまう例もよく見られます。

 典型的なのは、寺院を表す卍です。卍は古代インドのサンスクリット語で、めでたさや幸せを象徴するとのことで、日本人から見るとなんとなく寺の境内の風景が頭に浮かぶ記号でしょう。しかし、これをヨーロッパ人が見ると印象は真逆で、ドイツのナチスを想像してしまい、何の施設か分からない人も多いようです。

 国土地理院は外国人に分かりやすい地図作成に取り組んでいて、一時は寺院の記号を三重塔のシルエットに代える案も出たようですが、結局卍に据え置きとなりました。ここは卍の持つ深い意味を考えると、下手に代えずにそのままで良かったと思います。

 また、外国人向けの地図記号として、帽子を被った人物が敬礼しているマークは交番、建物の真ん中に十字のマークは病院など、15施設が決められましたが、その中でも温泉はやはり♨のままでした。このお湯から湯煙が漂う温泉のイメージばかりは、ひょっとしたら人類共通なのかも知れません。(アタリ)

第1055号 だから消費税減税!