第1033号 大詰めの国会審議
国会は6月15日の会期末に向けて終盤戦に入り、補正予算の審議が続いています。
◆知床事故・国の責任を明らかに
27日の衆院予算審議では、知床遊覧船事故発生に関するわれわれの追及に対し、ついに岸田総理自らが、「国土交通省として責任を十分に果たすことができていなかった」と、国に責任があることを認めました。
事故当初から国交省は事実解明に後ろ向きで、事故以前に行われた監査の資料等もなかなか明らかにしませんでしたが、われわれの働きかけにより資料が開示されました。その資料の精査の結果、杜撰な国交省の監査の実態や、馴れ合いの中で事故会社の業務改善が行われていなかったことが明らかになったのです。
事故会社社長の個人的責任に終わらせることなく、国の形骸化した監査や安全管理の不備に関し実態を明らかに出来たことは、行政監視という野党の本来的役割を果たせたと自負しています。ようやく事故船も引き上げられた今、引き続き詳細な事故原因の解明と、再発防止の提言に努めて参ります。
◆有効な物価高対策は?
予算審議で大きなウエイトを占めたのが物価高対策です。 様々な観点で物価高の国民生活への悪影響を指摘したものの、残念ながら減税など大胆な物価高対策を岸田総理から引き出すことは出来ませんでした。
物価高に対しては、財政政策と金融政策があります。財政政策の点で2.7兆円という補正予算額が少なすぎることはたびたび指摘してきましたが、金融政策について、通常、金利引き上げという手段が、景気が拡大していく中で物価が上がり過ぎないよう抑制するための引き締め策として行われます。一般に利上げは預貯金への誘導となり、消費は抑制されるからです。
しかし、私は、今は金利を上げる段階ではないと考えています。アメリカでは過熱した景気とインフレを冷やすため金利を上げていますが、それはアメリカが好景気で、物価上昇に見合った賃金の上昇が見られるから可能なのです。日本のように、ただ物価だけが上昇して庶民の賃金は全く上がらず、年金生活者も事実上、使えるお金は目減りする一方という状況で金利を上げることは、お金の流れをさらに悪くし、不況下の緊縮経済へとつながってしまいます。
現時点で金融政策としての利上げは行うべきではなく、そうである以上、政府の取れる手は大胆な財政政策により、消費税減税などで市場にお金が流れる経済を作り上げることなのです。しかし、岸田総理にはその気は全く無いことが改めて補正予算審議で明らかになりました。
◆会期末へ向けて
物価高から庶民の生活をいかに守り抜くかは、参院選の最大の争点になると考えています。消費税減税、ガソリン・小麦高騰対策などわれわれは具体的な提案を示しています。
補正予算は27日、衆院で可決しましたが、30日、31日と参院での補正予算審議、そして1日には衆院予算委員会集中審議が行われます。テレビ中継も入る予定ですので、会期末、そして参院選を目前に控え、わが党の主張と政府与党との政策の違いが際立つ審議を、ぜひご覧いただきたいと思います。
スタッフ日記「伸びない心から伸びる心へ」
習い事を始めたけれど、ちっとも上達せず、落ち込んでいた時、SNSである文章に出会いました。
同時に何かを教わっても、伸びる人と伸びない人がいる。学びの場でこれをやっては伸びない、という心の働きが2つある。1つは、「られた.された」で語る心。
「先生に何回も練習させられている。できるまで帰らせてもらえない。」というような、すべて受身で、イヤイヤやらされているという心が働いてしまう。受身でいると人から言われるまで待つしかない。自分から動けず、悪いのは全部人のせいになる。なんとなく卑屈にもなっていく。
もう一つは、「自分1人だけ特別苦手」だと働く心。「私はみんなと違って、こういうの超苦手だから…」と自分は、他人と違い、特別できの悪い存在だと思い込んでしまう。
これを読んで、私は伸びない心を持っていたんだなぁ。と気づきました。「自分は、センスがない。みんなと違ってこういうことは苦手だ」と思っていました。自分だけが苦手だからと、自分から人と同じ座標に並ぼうとしていなかったのかもしれません。
並ぶのが恐かったのかもしれません。みんな本当に平気なのか?前の晩に練習をしていたのではないか?人知れず努力を積み重ねているのではないのか?そんな風には考えもしませんでした。スラスラできるように見える人でも、水面下で努力している。これからはそこを見ようと思うようになりました。
伸びない心は、多くの人が持ってしまう。だからこそ、「伸びる心」に変えていける。私も心の持ちようを変えて楽しく学んでいこうと思っています。(まあちゃん)