第971号 ワクチン成功の鍵は
17日、国内で医療関係者への新型コロナウイルスワクチンの接種がようやく始まりました。コロナに対して未だ有効な治療法が確立されない中、ワクチン接種の拡大には大きな期待が寄せられていますが、今の政府の対応では厳しい道のりが予想されます。
◆国の統制と現場の混乱
現時点で国が発表しているスケジュールによると、今後1年をかけて順次接種が行われ、優先されるべき高齢者への接種の開始は、早くても4月1日以降になる見込みです。ただでさえ遅々としたスケジュールの中、私が懸念しているのは、ワクチン接種がPCR検査の二の舞になってしまわないかということです。
新型コロナが確認されて以降、検査の拡大と隔離が最も重要な対策であることが明らかであったにもかかわらず、PCR検査は十分な数が確保されてきませんでした。
その大きな理由は、厚労省が行政主導の検査に拘り、現場の声に耳を傾けず、民間医療機関や地域医療を活用しようとしなかったことにあります。
ワクチン接種に関し、厚労省は体育館などでの集団接種に加え、急きょ近所の医院のようなかかりつけ医でも接種できる方針に転換しましたが、方針やスケジュールが定まらず迷走していることから、現場では会場や人材の確保に混乱が生じているとの声が挙がっています。
厚労省はワクチン接種の主導権は握りつつ、実際の業務の準備は現場に丸投げというのが現状です。これは、検査を拡大させると言いながら現場の保健所に丸投げし、人手不足から検査の停滞を招いたPCR検査と構図が一緒なのです。
ワクチンでも同じ過ちが繰り返されてしまうことを危惧せざるを得ません。検査を含めた地域医療資源の有効活用のための調整の必要性などを改めて提言していきたいと思います。
◆ワクチン成功のための情報公開
ワクチン接種開始はコロナ対策の光明であり、出来るだけ多くの皆さまに速やかに接種して頂くことが大事です。ただ、薬害エイズ問題や、ワクチン集団接種の副反応・後遺症による中止問題などで、政府の事実隠ぺいが繰り返されてきたこともあり、諸外国に比べて日本ではワクチン集団接種に対する心理的な抵抗感が非常に大きいと指摘されています。
調査によると、ワクチンの接種が始まった場合、すぐに打ちたいという方、様子を見てから打ちたいという方、当面打つ予定はないという方に3分されている状態です。
こうした国民の不信感に加え、科学に基づかない無責任で刺激的な一部メディアの報道が重なれば、ワクチン接種が思うように進まないことも考えられます。
政府は、歴史的な背景を踏まえて、科学的知見に基づいた正確な情報提供を速やかに行うこと、そして、副反応などデータの収集と管理を行うことを徹底し、国民の理解と安心を得ていくことが、コロナワクチン成功の鍵になると思います。国会審議でもいたずらに批判するのではなく、「事実」と「証拠」を明らかにすべきです。
スタッフ日記 「インターン生から見た国会議員」
皆さんは、国家議員にどのようなイメージをお持ちでしょうか。これまで関わる機会が全くなかった私にとって、国会議員は地域の身近な悩み事を相談することはできない存在という印象でした。
私は2019年の参議院選挙より選挙権を持つことができ、投票に行かせていただきました。実際に投票するとなると、私たちの住む日本をより住みやすい国にするために、どのような方に投票すべきかわからず困惑しました。
また、憲法改正や外交など国の課題点は規模が大きく、どのような国になって欲しいのかを考えることは、高校生だった私にとっては非常に難しく感じられました。新聞で見る国会議員が掲げている政策に対しても、本当にそのようなことができるのだろうか、私の思いは届くのだろうかという不安もありました。
実際にインターンに参加してみて、私の今まで持っていた国会議員のイメージが大きく変化しました。
代議士は地域の一つ一つの課題にも気にかけ、皆さんの声を大切にしていることを直に感じさせて頂きました。一緒に地域を歩くことで代議士が持っている「もっと地域の方の声をお聞きし、政治に反映していきたい」という思いを近くで強く感じることができました。
皆さんの中には国会議員というものを遠い存在に感じる方もいらっしゃると思います。しかし、代議士は地域の声を受け取り届けることができる身近な存在です。
地域の皆さん、些細なことでも良いので何かお困りのことがございましたら、ぜひ馬淵澄夫事務所までその声をお聞かせください。 (枝豆ちゃん)