第969号 新時代の税のあり方
第3次補正予算が成立し、来年度の予算審議も始まりました。今、コロナ禍の中で、もう一度税金のあり方を基本から考えなければならないと思います。
◆変われない予算
まず、税金の使われ方です。社会が安定し、長期の成長が見込める時代には、基本的に各方面へのバランスに配慮した前例踏襲の予算も許容されるでしょう。しかし、有事の際には、思い切った集中投資による短期の政策実現が求められます。今、必要なのはコロナの封じ込めと生活困窮者への支援であることは明白です。
しかし、第3次補正予算では約19兆円強の追加対策費用のうち、コロナ感染拡大防止策には約4.4兆円程度しか計上されず、PCR検査・抗原検査の実施等に確保されたのはわずか672億円に過ぎません。一方で、全く不要とまでは言いませんが、Go Toトラベルに1兆、カーボンニュートラルに2兆、国土強靭化等に2兆と、国民の日々の暮らしを早急に底上げする予算とはなりませんでした。
来年度の税制改正大綱を見ても、投資促進税制や住宅ローン減税の延長など、一部の層を対象にした従来型の制度設計が目立ち、コロナ禍を経てもなお旧来の考え方に固執し、大規模減税のような新しい税制を提示できていません。
◆税の3原則と消費税
税の基本3原則は「公平・中立・簡素」とされます。果たして今の税体系がこの3原則を満たしているのでしょうか。政府が税収の核と位置付ける消費税を例に検証してみます。
まず公平性の問題です。消費者が形式的に一律の負担を負う消費税は一見公平に資するように見えますが、収入が低い方は手持ちの現金から支払う率が高くなり、生活はますます困窮していきます。中間層が分離し、格差が拡大する中では、逆に不公平な税制となっているのです。
次に中立性です。中立性とは、税制が個人や企業の経済活動における選択を歪めないようにしなければならないことを指します。この点、正規雇用を減らし、派遣や請負による外注に切り替えれば企業が消費税の支払いを節約できる制度のせいで、企業は外注を増やし、十分な収入を得られない労働者が増加しました。今後、コロナ禍で雇用が重荷となり、さらにその傾向が進む恐れもあります。また、増税後の極端な消費の落ち込みも、消費者の経済活動を歪めたと言えます。
簡素という点では、消費税は所得税と比べて分かり易く、徴収コストがかからないと言われてきました。しかし、軽減税率の導入によって税率は分かりにくくなり、事務手続きの煩雑化によって、徴収コストが高まることが指摘されています。また、外国人観光客の転売目的購入のための輸出免税制度の悪用など、しっかり取り締まろうとすれば相応のコストが必要になる問題もあります。消費税の徴収コストの実態についても、改めて検証が必要です。
このように、消費税一つをとっても、税の基本原則が歪められているのが今の税体系と言えます。これを維持し、いくら財政措置を講じても、一部の富裕層がますます富裕になり、庶民は生活に困る状況は変わらないと思います。減税を含めて、基本原則に立ち戻った新しい税制の議論を進めて行きたいと思います。
スタッフ日記 「自粛生活の必需品『ユーチューブ』」
私の住む京都でも緊急事態宣言延長が決定され自粛生活はまだまだ続きそうです。
私を含め多くの学生はYouTube(ユーチューブ)を退屈しのぎの手段としています。
Youは「あなた」、Tubeは「ブラウン管(テレビ)」とう意味があり、世界中の人が作った動画を視聴することができるYouTubeは、昨今テレビや雑誌等でも取り上げられることも増え、ユーチューブと同時に「ユーチューバー」という単語を目にする機会が増えたように思います。
ユーチューバーとはユーチューブに動画を投稿する人のことを指す言葉で、一般の人はもちろん、芸能人もユーチューバーとして活動することが多くなっています。また、近年では「子供たちが将来なりたい職業ランキング」にユーチューバーがランクインするなど、小中学生などにとってユーチューバーは憧れの職業の一つになっています。ユーチューブの魅力は、テレビとは比較にならないほどの無数の動画から自分の興味があるものだけを選んで見られることです。一つ一つの動画の長さも短いため、ちょっとした隙間時間に手軽に視聴することができ、これらがすべて無料なのもうれしいポイントです。
代議士も「まぶっちゃんねる」というYouTubeチャンネルに、新型コロナウイルス対策をはじめ、政策に関する様々な情報を配信しています!パソコンやスマートフォンをお持ちの方はぜひご覧ください!!(ちーばくん)