第942号 「Go To」政策転換を実現
15日、私は予算委員会で質疑に立ち、西村康稔新型コロナ対策担当大臣に、22日から前倒しで始まる「Go To トラベルキャンペーン」の実施延期を求め、政策転換を実現させました。
◆感染拡大は収束せず
10日に突如として国土交通大臣から前倒し実施が発表された「Go Toトラベルキャンペーン」ですが、4月7日の緊急事態宣言が発令された日の閣議決定では、コロナの「拡大が収束した後の一定期間に限定して」実施するとされました。
しかし、東京都では1日のコロナ新規感染者数が16日には286人と過去最高を記録し、首都圏ばかりか、奈良など関西圏を含めて全国的に感染者が再拡大しているのは明らかで、とても「拡大が収束した」とは言えません。
地方自治体の首長も次々と「Go To」実施への懸念を表明しており、特に青森県むつ市長の、「Go Toで感染拡大なら政府による人災」という発言は、まさに的を得ています。今は大規模な県外移動を政府が奨励する時期ではありません。
◆豪雨災害も追い打ち
そして、今月初めから九州を中心として相次いだ豪雨災害により、被災地は大きな打撃を受けています。被災地では交通網が寸断され、鉄道は多路線で不通となり、被災者は避難所で三密を避けながら大変な暮らしを強いられています。このような状況で被災地へ観光に行くことは不可能で、「Go To」の実施は被災地への支援にはつながりません。
観光業への支援自体は否定しません。奈良でも外国人観光客が消滅し、国内観光客も激減していることから、観光業は苦しく、出来る限りの支援が必要なのは理解できます。しかし、今は、早急に被災地復興に取り組むと共に、全国的なコロナ蔓延の防止のために全力を尽くす時期なのです。観光事業者に対しては、予備費を活用して、持続化給付金の支給を上積みするなどして、実際に人の移動を促さない範囲で支援を進めるべきです。そして、本当に感染が収束し、人々の不安が払拭されてから、旅行支援へとシフトすべきです。
◆混迷極める「Go To」政策
予算委員会質疑では、これらの疑問と主張を西村大臣にぶつけ、実施延期を要求しました。しかし、大臣からは、政府は感染の「大きな流行」は収束させたと考えているため、「Go To」実施は可能という旨の、詭弁としか思えない答弁が繰り返されるばかりで、国民の不安を払拭するような説得力ある説明は皆無でした。
安倍総理の責任も重大です。コロナや災害対応の最高責任者として、自らが予算委員会に出席し、責任ある説明を行うべきであるのに、国会が閉じているのをいいことに、西村大臣一人に答弁を任せ、国会の追求から雲隠れしている始末です。
質疑明けて16日夕刻、政府は苦し紛れに「Go To」の対象から東京発着を外す方針を示しました。もはや政権の政策は迷走が止まりません。Go to キャンペーンはこのコロナ再拡大局面で、今、前倒してまで行わなければならない政策ではありません。感染再拡大防止を徹底し、国民不安を払拭してから行うべきです。再び国会質問で、政権の間違った政策を転換させることができました。「今ではない!」を掲げ、真に必要な支援を求めて参ります。
スタッフ日記 「本卦還り(ほんけがえり)」
70年代をディスコで踊り、波乗りサーファー音楽はサザンオールスターズ、そんな昭和時代を青春まっただ中で過ごしてきた私にもついに訪れました、カンレキ?かんれき?還暦が!
とはいえ別段何も変わらず、歳をとったと感じることもそれほどありません。気が付けば生まれて60年、子年生まれの私の干支が5回訪れた?程度の思いで、気持ちはいつも通りの若人でした。
先日、友が営む居酒屋で幼馴染数名と食事をしている時に「あの時16歳で子供を産んだA(仮名)ちゃん、来年曾婆ちゃんになるらしいで。孫ができたって話はちょくちょく聞くけど曾孫ができたって話は初めてや」とメンバーの一人から聞いた時は、さすがに自分達の歳を感じ合いました。
そして「それはそうと、なんで還暦には赤いチャンチャンコ着んやろ?今でもそんな風習あるんかなぁ?」そんな友人の一言から、隣の席で呑まれていたご近所友達4人組と呼ばれている常連さんから「干支が一回りして元の干支に戻るのが60年。干支は暦って言うから暦が還る(こよみがかえる)ってことで還暦って言われてて、赤いチャンチャンコを着るのは、昔は還暦のことを本卦還り(ほんけがえり)言うて、当時は生まれ直しとも言われ、赤ちゃんに戻るって意味があったらしいで、赤ちゃんには魔除けに赤い羽織を着せる風習あるやろ、そこから還暦にも赤いチャンチャンコを着るようになったんや。」なるほど!と思わず感心し、勉強になりました。
還暦、本卦還り、生まれ直し、日本の言葉の深みを感じます。まさに再誕だな、と一人で納得する今日この頃でした。(よっちゃん)