第1037号 参議院選挙報告
参院選報告に先立ち、地元奈良で凶弾に倒れられた安倍元総理のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
◆奈良選挙戦総括
奈良選挙区では立憲民主党からいおく美里候補が議席獲得に挑んでいましたが、惜敗しました。彼女は物価高や子育て支援など生活に密着した課題の改善を掲げ、昨年の衆院選での惜敗からわずか半年で再び国政選挙に挑戦しました。1年のうちに2回も大変なエネルギーを要する国政選挙を戦い抜いたことには敬意を表したいと思います。彼女自身、選挙戦を通じて有権者の皆さまと語らい、大きな成長を遂げたと思います。
結果的には、強固な組織力を有する政権与党の壁は厚く、また、関西地域における日本維新の会の支持拡大、他野党の候補者乱立もあいまって、政権への批判票を集約しきれず、3位に終わりました。
この結果を県の党組織としても厳粛に受け止め、党としての地力の底上げ、地元活動の強化など、次へとつなげていかなければならないと考えています。
◆物価高との戦い掲げ
今回、私は地元奈良のみならず、党の国対委員長として候補者を応援するため日本中の選挙区を駆け回り、有権者と直に接する活動を続けてきました。
応援演説の中でやはり一番関心を持って頂いたのは物価高による生活苦でした。ガソリンや食品をはじめ、生活に必須の物資がどんどん値上がりする一方で、年金は減額され、給料は一向に増えず生活が苦しいという不安の声を多く頂きました。
わが党は、私が12年前に提唱しまとめ上げ、昨年衆院選では野党の共通公約にまで持ってきた消費税減税をはじめ、中小企業支援、教育無償化などを掲げて選挙戦を展開し、個別の政策自体は支持を集めた手ごたえがありました。
しかし、立憲民主党としては、現有議席を減少させる結果となりました。生活者の視点から政策を練り上げるという姿勢自体は正しいと確信していますが、党の姿勢と政策の実現性を浸透させる時間と発信力が足りなかったこと、ここ数年の野党の離合集散と混乱から、党自体が有権者の信頼を十分に得られていないことなどが重なって、議席を減少させる結果となってしまったことは大きな反省点です。
◆生活を守る活動を継続
物価高による生活危機は今後本格化していきます。また、コロナ感染も急速に感染者数が増加し第7波に入りつつあるとされています。さらに、安全と言われた日本の治安も揺らいでおり、あらゆる点で、国民生活に危機が迫っているのが現状です。
参院選における与党勝利という国民の審判は厳粛に受け止めつつも、国民の生活を守るために必要と考えることは怯むことなく主張し、実現を目指すことが野党の役割だと考えていま す。そうした地道な活動の継続こそが、今後の国民の信頼と支持を集める手段だと考えます。
私自身、現在国会対策委員長を拝命していますが、党内で今後どのような役割を担うのかは全く未定です。どのような立場であろうと、自民党に代わり得る現実的な政策を提示できる政党の構築という大きな目標を変えることなく、引き続き政治活動にまい進して参ります。