第542号 社保税一体改革特別委での質疑

2012年5月26日 (土) ─

 久しぶりに国会質疑の機会を得ました。社会保障と税の一体改革に関する特別委員会での集中審議です。藤井裕久税調会長からの質疑依頼ではありましたが、慎重派として増税を今行うべきではないという主張を重ねてきた私には質疑の機会などあり得ないと思っていたので、驚きを禁じ得ませんでした。しかし、やるからには堂々と与党議員として正論を政府にぶつけようとの想いから質疑に立ちました。野田さんとの対峙は、昨年の代表選以来です。 

 質疑の趣旨は持論である「景気の回復を実現して初めて増税を行うべきであり、景気回復がなされなければ増税停止をすべし」との観点から与党内協議で政府に盛り込ませた、いわゆる弾力条項(附則18条)についてが1つ。もう1点は、低所得者対策こそ逆進性のある消費税には必要ですが、そのために準備した給付付き税額控除、それを実現するためのマイナンバー制度と歳入庁構想が、いつの間にか野党の要求する軽減税率に修正されそうな気配であることに対して、くさびを打つというものでした。時間は40分と短かったのですが、コンパクトにまとめて質疑をしました。

◆附則18条は麻生政権の置き土産
 消費増税は3年前の麻生政権で決められた税法附則の104条によって、上程されています。 

 当時はリーマンショックにより日本経済は全治3年と言われていました。それゆえ3年で日本経済を立て直したとき初めて増税を行う、とされてきたのです。 

 しかし、今日においてもデフレ脱却はならず、景気の回復は不透明です。加えて欧州債務危機のリスクも迫っており、とても増税可能の状況とは言えません。このような状況下でいざというときに増税停止を可能とする条項が附則18条でした。総理にはその意義を確認し、そのうえで、景気の回復に必要な金融緩和の実効性を高めるためには日銀法の改正しかないのではないかと厳しく迫りました。

◆歳入庁つぶしの軽減税率 
 低所得者対策は逆進性の高い消費増税には必須です。 

 我々はその対策として所得の捕捉を高めるマイナンバー制度の導入、保険料と税の一体徴収を行う歳入庁を創設し、未納などの不公平を解消して、低所得者には給付を行う給付付き税額控除を行うとしてきました。米欧諸国の事例を見ると、食料品のゼロ税率などによる軽減税率は結果的に低所得者対策にはならなかったことが明らかであり、このことはすでにデータでも証明されています。 

 軽減税率は低所得者にプラスとならないだけでなく、保険料と税の一体徴収を図る歳入庁が不要だ、との議論を招きかねません。財務省が権力の源泉とする徴税権を失いたくないが故に、野党に軽減税率を吹き込んでいるとの話も漏れ伝わってきます。軽減税率は霞が関の既得権益を守るための歳入庁つぶしとも言えます。 

 だからこそ、与党内で議論を重ねてきた原案をしっかりと守る姿勢を示すことが政府には求められるのです。すべて野党にベタ折れしてしまったら、「ただ単に消費増税したいだけ」のそしりを免れないことを政府は肝に銘じるべきなのです。        (了)

 

スタッフ日記「レシピ」
 皆さんご存知の通り、国会事務所ではお昼の時間に鍋を作り全員で食べています。昼どきはフロアに鍋の匂いが漂うので、ご迷惑かな・・と若干気にもなりますが、まあいいか、という事で、カレーから何からありとあらゆる鍋に挑戦しています。

 しかし・・・ひとつ課題があります。それは夏場の鍋レシピです。鍋を食べると体が温まり、冬でさえ汗がでるのですが、それが夏場だと一層汗だくの状態です。 

 昨年は時々そうめんや蕎麦をやってみたりしました。確かに涼しげではあるのですが、皆で昼鍋を食べるのは、ゆっくりとちゃんとした食事をする機会が少ない代議士がバランスよく野菜を摂取できるように、という目的もあるので、やっぱり鍋料理が一番という結論になります。冷やし鍋というのもチャレンジしましたが、「さめきった鍋みたいだな、鍋はやっぱりあったかい方が美味しいよ」と不評でした。 

 そこで、「夏さっぱり食べられる野菜メインの鍋レシピ」を募集します!皆さんのアイデア満載のレシピをメール:office@mabuti.net または FAX:03-3506-3572までお送りください! 
ちなみに、

①辛いものと芋系をさけ、高級食材を使わないもの
②調理にあまり時間がかからないもの

であれば大変にありがたいです。  

皆さんのご応募をお待ちしております!(チョロ)

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